17/05/11●村上春樹『騎士団長殺し』の売れ残り深刻 |
先月、鳴り物入りで発売された村上春樹『騎士団長殺し』(新潮社)が、山ほど売れ残っている。書店を何軒か回ったが状況は深刻だ。すでに、ブックオフでは古本で売られており、「このままではものすごい返品になる」と、ある書店主は頭を抱えていた。 小説自体の評判もよくない。『1Q84』から7年、待ちかねた書き下ろし本格長編、全世界が待ちわびていた、などというフレーズが虚しい。もともと私は村上春樹は本物の人間は描けない、単なるイメージ世界だけで小説を書いていると思ってきたが、今後、どう評価されていくのか気になる。 |