G1予想[205]第58回宝塚記念(2017年6月25日) |
2017年 6月 23日(金曜日) 01:18 |
さよならキタサン、こんにちはシャケトラ
この秋、凱旋門賞(10月1日、シャンティイ)を目指すキタサンブラックの「壮行レース」とされる。誰もが勝つことを疑わない。 ここを勝って秋に渡欧、ステップレースとしてアイリッシュチャンピオンS(9月9日、レパーズタウン)を使い、本番に臨むという。 現在のキタサンブラックに関しては、実力も調子も、疑う余地は1ミリもない。騎手も武豊。馬主も北島三郎(サブちゃん)。すべてが揃っている。 しかも、上野動物園で生まれたパンダの赤ちゃんはスクスク育っている。パンダと言えば「白黒」(ブラック&ホワイト)。キタサンブラックに死角はない。
というわけで、なんと日経新聞までも、「他を圧倒 キタサンブラックの強さの源探る 」(6月17日)という記事を掲載している。その記事には、次のように書かれている。
《「この馬にしか耐えられないペースだった」――。4月30日の京都競馬場。武豊は芝3200メートルの天皇賞・春を走りきったキタサンブラックを、感心した様子でたたえた。前半1000メートルが58秒3という、長丁場としては異例のハイペースを2番手で追走。最終コーナーで先頭に立つと、後続を寄せ付けずに押し切った。走破タイムは3分12秒5。あのディープインパクトが2006年に記録した3分13秒4を大幅に更新する日本レコードだった。2着は長距離が得意なシュヴァルグラン、3着は昨年の有馬記念を制したサトノダイヤモンドと、強豪のそろった大一番での圧勝劇。「全馬にとってタフ」(武豊)なレースで、地力の違いを見せつけた。》
当初、血統からは期待されなかったキタサンブラックだが、走るたびに評価が変わっていった。父はたいして実績のないブラックタイド。ディープインパクトの兄という点だけしかセールスポイントはなかった。また、母の父がスプリンターだったサクラバクシンオー。これでは長距離は無理だと思われた。 しかし、こうした見方をことごとくくつがえして、これまでジャパンカップをはじめG1を5つ制した。 その間、2015年1月31日のデビュー時に510キロだった馬体重は、今年4月2日の大阪杯時には540キロにまで増えた。
日経記事で、清水久詞調教師は、その強さを「持って生まれたものが大きい」としたうえで、「性格が良くて賢い。落ち着きがあって余計なことをしないので、消耗しないし、(レース後なども)回復が早い」と語っている。また、調教パートナーを務める騎手の黒岩悠も「オンとオフがはっきりしている馬。栗東トレセンの中では無駄な力を使わず、ボーッとしている感じ。調教でも『調教なんでしょ』という雰囲気で走るし、ゴール地点もわかっている」と言っている。 というわけで、キタサンブラックを外す理由ない。だから、外すしかない。馬券を勝つために買うというレベルは、もうだいぶ前に卒業した。いまは、負けるために買う。どうやって美しく負けるかが、予想の基本だ。
美しく負けるための軸馬はシャケトラだ。イタリアの幻のデザートワインとされる「シャケトラ」。考えてみると「ウオッカ」「スティンガー」な酒の名前をつけた馬はけっこういる。いちおう、シャケトラから馬連総流し。 厚めはミッキークイーンとゴールドアクター。クイーン(女王)、アクター(俳優)とも近走はかんばしくない。負ける予想では、近走かんばしくない馬を優先する。 結論:6枠6番シャケトラから枠連、馬連総流し。
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