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[NEWS]私の新著『永久属国論』(9月発売)について
2017年 7月 29日(土曜日) 17:47

私の新著『永久属国論−憲法・サンフランシスコ平和条約・日米安保の本質』(さくら舎・刊)が、9月7日に発売されることになりました。この本は、私がどうしても書いておきたかったことをまとめたものです。

 それは、一言で言えば「日本とはなにか?どういう国なのか?」ということです。日本人なら、みな同じような国家観を持ち、同じような歴史認識を持っているはずですが、実際はそうなっていません。

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 憲法改正をめぐる動きを見ると、これははっきりします。

 改憲派(右派)と護憲派(左派)の論理はまったくかみ合わず、議論にもなりません。つまり、右も左も、現在の日本がどんな国か? どんな歴史のもとにいまがあるのか? まるでわかっていないのです。

 たとえば、あまりにシンプルな話、日本は主権を持つ独立国ではありません。アメリカの従属国家、つまり「属国」(dependency)です。それなのに、サンフランシスコ平和条約で再独立したと歴史の授業で教えられたので、みなそう思っているのです。

 これは、“美しき誤解”です。

 さらに、左派が守ろうとする憲法は、「平和憲法」と呼ばれていますが、その平和はアメリカのための平和であって、日本のための平和ではありません。それなのに、護憲派はアメリカがつくった憲法を守り抜こうとするのです。誤解もここまで行くと、宗教です。

 また、右派の人々は、アメリカがつくった憲法を改正すれば独立できると思っているようです。しかし、独立国家でない日本がそんなことをしてもほぼ無意味です。

 なぜなら、憲法は国内でしか効力がないので、その上にくる国際条約を改正しなければ、独立などできないからです。つまり、これも“美しき誤解”なのです。

 

 本書は、これらの“美しき誤解”を解くために書いたものです。本書を読んでいただければ、わかりますが、日本が近代独立国家だったのは1902年から1945年までの、たった43年間だけです。その後の日本は、独立国家ではありません。

 この厳然たる事実を知って、それに基づいて未来を構築しなければ、日本はいつまでも漂流し続けるだけです。中国、北朝鮮によって、日本の安全と平和が脅かされているいま、私たちはここで、自分たちの国がどんな国で、どんな状況にあるのかはっきりと知る必要があるのではないでしょうか?

 

■本書の構成・目次

 第1章 アメリカの属国

第2章 日本国憲法成立の深層
第3章 サンフランシスコ平和条約による属国固定化
第4章 日米安保条約と沖縄返還の真相
第5章 たった43年間だけの独立国家1902~1945
第6章 冷戦と核武装と国家主権
第7章 中国の覇権拡大と尖閣諸島の地政学
第8章 アメリカ世界支配の構造
第9章 アメリカ一極世界は永続か

 

■「はじめに」を全文公開します

 -----以下は、本書の「はじめに」です。これをここに全文公開します。

 

はじめに 

 この世の中には、現実に基づかない空想を語る人々が、数多く存在する。たとえば、「左翼」あるいは「左派」「護憲派」と呼ばれる人々は、「憲法第9条のおかげでこれまで日本では平和が保たれてきた。憲法を守れば平和を維持できる。日本は戦争に巻き込まれない」と言う。そして、「右翼」あるいは「右派」「改憲派」と呼ばれる人々は、「憲法はアメリカがつくったのだから、これを改正して自主憲法を制定すれば、日本は独立を達成できる」と言う。

 どちらも、“美しき誤解”、はっきり言えば噓である。

 

「戦争の放棄」と「戦力の不保持」を第9条でうたっている日本国憲法は、この国では「平和憲法」とも呼ばれてきた。しかし、ここにうたわれた平和というのは、“日本のための平和”ではなく、“アメリカのための平和”である(“連合国のための平和”と言い換えてもいい)。なぜなら、日本一国だけが戦争を放棄し、戦力を保持できないことになっているからだ。それなのに、このアメリカのための平和を守ろうと必死になって運動をしている人々がいる。彼らは口々に「戦争反対!」を叫び、反米運動すら行っている。哀しくて滑稽である。

 

 こうした人々に対して、改憲派は現実認識においてはほぼ間違ってはいない。なぜなら彼らは、1945年(昭和20年)に第二次世界大戦の敗戦国となって以来、この国が平和と繁栄を維持できたのは、アメリカの軍事力、いわゆる「核の傘」(nuclear umbrella)があったからだと考えているからだ。つまり、日本がアメリカの「従属国」「属国」(dependency:ディペンデンシー:依存していること)であったことが、平和維持の最大の理由としている。

 ただし、彼らは長年にわたって、この日本の“立ち位置”が不満だった。アメリカが制定した憲法がある限り、日本は真の意味で「独立国家」(independent state)になれないと考え、どうしても憲法を改正したいと願ってきた。

 

 しかし、憲法を改正すれば、日本は独立国家になれるのだろうか?

 日本の国際社会における行動を規定しているのは、その効力が国内だけに限られる憲法ではなく、「国際法」(international law)や「国際条約」(international treaty)である。したがって、いくら憲法を改正しようと、これらの枠組みを変えない限り、日本は独立国家にはなれない。まして、一部の右翼が望む戦前回帰など達成されない。

 このことを改憲派は知っていて言わないか、あるいはまったく認識していない。つまり、彼らもまた、現実に基づかない空想をしているのだ。

 

 本書中で詳しく述べていくが、日本の現在の国のかたちは憲法だけでつくられているのではない。ポツダム宣言の受諾による敗戦から、連合国(主にアメリカ)による占領、天皇の人権宣言、日本国憲法の制定・公布、サンフランシスコ平和条約の締結・発効、日米安全保障条約及び日米地協定の締結・改定などの歴史的イベントの積み重ねによってつくられてきた。

 この世界は、「事実の論理」(logic of events:ロジック・オブ・イベンツ)で動いているのであり、これを受け入れない限り、私たちは将来の平和も安全も構築できない。

 

 憲法改正と言うと、多くのメディアや訳知り顔のコメンテーターたちがいつも決まって言うことがある。「国民的な議論が待たれます」「十分な議論を尽くすべきです」である。彼らは、「どんなことでも話し合えば解決できる」という“宗教”を信じているかのようだ。

 しかし、いくら議論しても無駄である。なぜなら、護憲派も改憲派も前記したように現実認識を大きく誤っているからだ。現実認識とは、歴史をどう捉えるかでまったく変わってくる。

 残念ながら、多くの日本人が、近代国家になって以来の日本の歴史を正確に認識・把握していない。私たちは、いまここにいたるまでどんな道を歩いてきたのか? そしてどこに行こうとしているのか? をわかっていない。

 これは、自虐史観、皇国史観などいう問題を超えて、「左」の人々にも「右」の人々にも共通する問題である。

 

 日本が主権を確立した「近代国家」(modern state)だったのは、1902年から1945年の間のたった43年間だけである。また、1952年のサンフランシスコ平和条約(以下SF条約と表記)の発効で日本は“再独立”したことになっているが、これは大きな間違いである。SF平和条約にしても、同時に結ばれた日米安全保障条約と日米地位協定にしても、日本の「主権」(sovereignty)は認めていない。認めているのは「自治権」(autonomy)だけだ。これらの国際条約が、日本の主権を認めていないのに、なぜ日本を独立した一つの国だと言うことができるのだろうか。

 さらに、日本の敗戦を決めたポツダム宣言の受諾は「無条件降伏」(unconditional surrender )ではない。そのため、日本の天皇制は維持され、昭和天皇はGHQ  (連合国最高司令官総司令部)の要望を受け入れて「人間宣言」(昭和21年元旦の天皇詔書)をした。この人間宣言のほうが、日本の国のかたちに関しては、憲法よりはるかに重要なことなのに、私たちはそれを認識していない。

 

 いったいなぜこんなことになってしまったのだろうか?

 それは、日本の歴史教科書がこれらのことをほぼ無視してきたからである。なにしろ、どこにもそんな事実はないのに、SF平和条約については「日本は再独立した」と書かれているし、敗戦については「日本は無条件降伏した」と書かれている。

 これでは、多くの日本人にとって、現在の国のかたちがわからなくなって当然だ。日本は、世界にいろいろある国なかの一国で、長い歴史と伝統を持った「誇るべき国」であることには変わりがないが、自身の意思によって自分たちの行動を決めることができない国である。

 

 本書では、この厳然たる事実を、歴史検証に基づいて述べていく。なぜ、そんなことをしなければならないのだろうか?

 それは、もうこれ以上、日本人同士で現実を無視した“噛み合わない議論”を続けてほしくないからだ。さらに、近年、日本を取り巻く国際情勢が大きく変わってきており、早急に国のかたちを変えないと、平和と安全が保てそうにないからである。

 外交を自国利益の追求としか考えない中国の拡張主義が、これ以上続けば、日本の安全と平和は脅かされる。すでに、尖閣諸島において、日中の武力衝突がいつ起こっても不思議ではない状況になっている。同じく、北朝鮮がこれ以上、核とミサイル開発を続ければ、どうなるだろうか? 現在、北朝鮮はアメリカ本土にまで届くICBM(intercontinental ballistic missile:大陸間弾道弾)を実戦配備しようとしているが、これが実現すれば、これまで日本の平和と安全を守ってきたアメリカの核の傘は消滅してしまう可能性が高い。

 もちろん、アメリカの核の傘は日本を北朝鮮からだけ守っているわけではない。冷戦時代を振り返れば自明なように、ロシア(ソ連)、中国からも守ってきた。しかし、ロシア、中国との間にはすでに核の傘はほとんど機能しなくなっているので、ここにさらに北朝鮮が加わるのだから、その衝撃は計りしれない。

 

 2017年5月3日、安倍晋三首相は「2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っている」というビデオメッセージを発信し、悲願の憲法改正を強く訴えた。

 首相は、2020年の東京五輪開催の年を新憲法の施行の年とし、改正案として憲法第9条1、2項(「戦争の放棄」と「戦力の不保持」)はそのまま残して3項を加え、そこに自衛隊を明記して合憲化するという改正案を提示した。

 この首相の改正案の内容はともかくとして、日本がいま時代の転換点を迎えているのは確かである。2020年の東京五輪が一つの転換点と捉えられているが、その前に「平成」が終わる。少なくとも2019年からは新元号による日本独自の歴史が始まる。となれば、戦後70年以上続いた日本国憲法の時代を終わらせることは、私たち日本国民に課せられた大きな命題と言っていいかもしれない。 

 

 2017年1月。アメリカではドナルド・トランプ大統領という、“型破り”の大統領が誕生した。この“ナルシスト”大統領は、歴史認識が脆弱なうえ、先人たちが築いてきた世界平和のメカニズムを理解していない節がある。彼の頭の中にあるのは、常に「自分」と「取引」(deal:ディール)だけだから、安全、平和、自由、公正、人権などという譲れないことすら、取引してしまう可能性がある。

 そんなトランプ大統領は、2016年の大統領選挙期間中に、日米安保の片務性、米軍駐留経費負担を不公平として、「全額払え。そうしなければ撤退もありえる」と言ったことがある。しかも、『ニューヨーク・タイムズ』(NYT)や『ワシントン・ポスト』(WP)のインタビューで、「もし中国が日本を攻撃したらどうするか?」という質問に対して、「アメリカが一歩引いても、日本は自ら防衛できるだろう。日本は中国との戦争に勝ち続けた歴史がある」などと、ピント外れのことを平気で言っていた。

 現在の日本のどこにそんな「防衛戦力」があるのだろうか?

 

 彼は、2017年2月の日米首脳会談で、安倍首相に「アメリカは100パーセント日本とともにある」と言ったが、いっしょに戦うとは言わなかった。

 歴史を顧みれば、アメリカはいかに同盟があろうと、同盟国の戦争に自動参戦などしない。第一次大戦でも第二次大戦でも、どんなに英仏が窮地に立たされても参戦しなかった。第二次大戦にアメリカが参戦したのは、日本を挑発して新真珠湾を奇襲させたからであり、それでも独伊には宣戦布告をしなかった。独伊のほうが、日本が勝手にアメリカを攻撃したから仕方なくアメリカに宣戦布告をしたのである。

 

 現在、アメリカ国内には、「北への先制攻撃論」(preemptive attack on North Korea)が根強くある。ジョン・マケイン上院議員とともに共和党保守派を代表するリンゼー・グラム上院議員がその筆頭だ。彼は、大統領は米本土を守る責任があるとし、北を攻撃せよと主張している。韓国と日本の犠牲はやもうえないというのだ。それとともに、アメリカ国内で、高まってきたのが、「日本に改憲させろ」という声である。民主党、共和党を問わず、こう主張する議員がいる。

 

 2017年5月9日、『ウォールストリート・ジャーナル』(WSJ)は、オピニオン欄に「Japan’s Constitutional Gamble」(日本の憲法ギャンブル)というタイトルの記事を掲載した。この記事の主張は、北朝鮮や中国の脅威が高まっているいま、日米は共同して防衛と抑止に努めなければならないが、第9条を持つ日本国憲法はそのためのリスクになっているというものだった。憲法第9条が集団防衛を阻んでいるというのである。つまり、この状況をなんとかすべきと、この記事は暗に示唆していた。

 WSJの主張は、アメリカ国民と議員たちの主張の代弁と考えていい。トランプ大統領が日米安保の片務性を批判したように、憲法もまた批判の対象になったのだ。

 たとえば、民主党のブラッド・シャーマン下院議員は「日本は私たちが攻撃されても憲法を口実に助けようとはしないから、私たちは尖閣諸島を守る必要はない」と、主張している。

 

 本書の最終目的は、このような迫りくる危機を前にして、日本人がこれまで信じてきた一般的な歴史認識を修正することにある。私はもちろん改憲論者(憲法破棄でもいい)だが、改憲すれば、現在の日本が抱える問題が解決できるとは思ってはいない。前記したように、改憲したからといって、日本は独立国になれるわけがないからである。

 しかし、いまここで憲法に関する不毛な論争を終わらせなければ、日本は道を誤るかもしれない。歴史に学んで、現実主義に立てば、私たちは、ごく自然にこの国に誇りを持てるようになる。

 そうなることを願って、本書を書き進めた。

 

 

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