17/8/28●集英社、光文社とも、雑誌ビジネスは崩壊が加速化 |
集英社も光文社も、その収益の柱は雑誌である。集英社はコミック誌と女性誌が、光文社は女性誌が屋台骨を支えている。 ところが、このほど発表された両社の決算を見ると、この雑誌部門が大きく落ち込んでいることがあわかる。 8月25日に発表された集英社の決算(第76期)は、売上高が1175億円で前年比4.4%減。当期純利益は53億円、同8.2%減。売上高の内訳は雑誌576億円で同15.6%減、書籍124億円で同3.8%減、広告93億円で同5.4%減、その他381億円で同19.5%増となっている。このなかでいちばん落ち込んでいるのが雑誌で、その内訳は一般雑誌が280億円で同11.1%減、コミックス295億円で同19.4%減と、どちらも不振だ。 一方、8月21日発表された光文社の決算(第73期)は、売上高221億円で前年比6.8%減。経常損失1億8200万円、当期純損失2億9300万円で7年ぶりの赤字を記録。販売の内訳は雑誌が76億円で同13.2%減、書籍が34億円同で6.3%減となっていて、やはり、雑誌の落ち込みが例年以上に大きい。 月刊誌も週刊誌も、雑誌自体が消費者の生活サイクルに合わなくなったことにデジタルメディアの進展が拍車をかけている。 |