[369]「ワクチン打ちましたか?」が挨拶になってしまった日々 |
2021年 6月 02日(水曜日) 20:35 |
とくに、横浜はなかなか予約が取れず、いろいろな噂が飛び交って騒然とした日々が続いている。ある人は、「◯◯(近所のクリニック)に直接行ったら予約できた」と言い、またある人は「ほかの区の会場を指名したら予約できた」と言う。新しく設置された大規模会場「ハンマーヘッド」もあっという間に予約でいっぱいになったとか。
医療分野に人脈があるので、ワクチンに関して、これまでいろいろと聞いてきた。その結果、意見は真っ二つ。勧める専門家もいるし、止めておいたほうがいいと言う専門家もいる。ある医者は、「メディアでは推奨し、人にも勧めてきたが、自分は打たない」と言った。また、製薬会社の幹部は、「社員には打てと言っているが、しばらく様子見です」と言った。
これまでワクチンは10年単位で、開発・治験が行われてきており、今回のように1年も待たずに開発、実用化された例はない。しかも、遺伝子工学に基づくmRNAワクチン、ウイルスベクターワクチンで、すべてが初めてづくし。専門家の意見が分かれるのも無理はない。 「山田さんは、腎臓の手術もやったし、去年は、冠動脈のバイパス手術もやっている。コロナは血栓を起こしやすいので、ワクチンも同じ。控えておいたほうがいい」と言われると、本当に悩む。しかも、知り合いの医者は2回目を打ったあと38度の熱が出て、一晩寝込んだ。
しかし、私は早くからワクチンが打てるようになったら打とうと決めていた。医学的な知見よりも、政治的な見地からそう思ってきた。コロナに人類社会が打ち勝つためには、集団免疫の達成が必要不可欠。そのためにはワクチンを打つしかほかに方法がないからだ。 陰謀論では、ワクチンは、人類奴隷化のための「獣の刻印」だ。『ヨハネの黙示録 13:16-17』に、次の一節がある。
「小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。 そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字(666)である」
しかし、そんなことはどうでもいい。今後、社会生活をするに当たっては、ワクチンの接種証明(ワクチンパスポート)が、どうしても必要になる。 ワクチンを打たない限り、以前のような日常生活に戻れない。旅行にも取材にも行けないのだから、ほかの選択肢はない。打たないままでは、飛行機に乗れない。アメリカにも中国にも、欧州にも行けないのだ。
というわけで、月曜日(5月31日)に、家内と2人で、PC2台、スマホ2台で予約大作戦。なんとか、大手町の大規模接種会場での予約を取ることに成功した。6月7日(月)に、大手町に行くことになった。
大手町のワクチンはモデルナ。アメリカの報道を見てきた私は、ファイザーよりモデルナのほうがいいと思ってきた。日本では紹介されていないアメリカの治験データがある。 「LA Times」が紹介しているが、それによると、ファイザーの有効率は黒人が100%、ラティーノが94.5%、白人が94.7%で、アジア系は74.4%。これに対して、モデルナは、アジア系は100%である。ただし、モデルナの第3フェーズにおけるアジア系の治験数は1300人なので、これだけで評価するのは難しい。とはいえ、ファイザーは低すぎる。
『How Pfizer, Moderna vaccines compare:The FDA is expected to authorize a second company’s inoculation against COVID-19.』
これまで、東京五輪がどうなるのか、ずっと気を揉んできたが、どうやら強行開催されるらしい。菅総理は、開催しないと政権が崩壊すると思い込んでいるという。 そこで、私の大問題は、まだボランティアのユニフォームを取りに行っていないことだ。6月いっぱいに、自ら足を運んで受け取らなければならない。 しかし、「アエラ」の記事を読むとユニフォームを着て街を歩けないようだ。大会期間中は、家を出るときから着用が義務となっているが、いまや「TOKYO2020」のロゴが恥ずかしいという。
『東京五輪の準備業務「1日42万円」が示す不透明さ 「石をぶつけられそう…」と不安抱くボランティアも』(AERAdot.)
それにしても、なんでこんなふうに世の中は進んでいくのだろう。日本は本当にどうかしてしまったと思う。 五輪強行は「本土決戦」と同じだ。日本は、76年前の夏に戻ろうとしている。保守リベラル、与党野党に関係なく、日本の政治家たち愛国心のなさ、国民に対する責任感のなさを見ると、もはや怒りを通り越して情けないだけだ。 76年前の夏、さすがに本土決戦だけはやめ、降伏した。諦めて現実を受け入れた。しかし、いまの政治家はそれすらできない。この国と国民が苦しむ姿をこれ以上見たくない。毎日がやりきれない。 |
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