メルマガ[734] パリ五輪の熱狂の裏にある、メダルはカネと遺伝子で決まるという真実 |
No.734 2024/08/06 連日の「熱狂(?)」が続いているパリ五輪も、8月11日に閉幕する。今回は、とくに不祥事続きで、興ざめのことも多かったが、熱狂の裏には“隠し難い真実”がある。 それは、メダルは結局、カネと遺伝子で決まるということ。つまり、史上最大のアスリートの祭典は、観戦、視聴する一般人とは関係のない世界なのだ。 そのうえで、アスリートたちの戦いを見ないと、本当の五輪はわからない。 [目次] ───────────── ■開会式は早朝なのに視聴率12%を記録 ■「オリンピック」ではなく「誤審ピック」 ■経済性、温暖化対策を重視して結局は赤字か? ■なぜフェンシングは5個もメダルを獲れたのか? ■東側諸国の「国威発揚」の場だった五輪 ■選手個人への報奨金がメダルに大きく影響 ■世界陸連がついに報奨金、「金」5万ドル ■アメリカは意外に低く、フランスは40%アップ ■一流選手は一流選手の親からしか生まれない ■いまや「スポーツ遺伝子検査」が当たり前に ────────────────────────────────────────────
■開会式は早朝なのに視聴率12%を記録
パリ五輪の「熱狂(?)の2週間」は、8月11日の閉会式で終わる。連日の猛暑のなか、テレビやネットで観戦し続けていた人も多いと思う。テレビは、毎日、「日本メダルラッシュ!」と騒ぎ立て、長時間にわたって放送をしていたので、それ以外のニュースは霞んでしまった印象がある。 ただ、テレビがいくら騒いでも、日本中が熱狂していたわけではない。実際、視聴率はそれほどではなかった。 逆転負けに終わった男子バレーボール初戦のドイツ戦は、平均世帯視聴率14.2%(関東地区)。同日の隅田川花火大会を約2%上回っただけだ。 視聴率で特筆すべきは、やはり開会式。7月27日の午前3時からのライブ中継だったが、12.2%を記録した。 そこで、思い返してみると、やはりいちばん印象に残っているのは、セーヌ川、エッフェル塔を舞台にした、いかにもフランスという華麗な開会式だ。難病を抱えながら熱唱したセリーヌ・ディオンの姿は、とくに目に焼きついた。 ただ、これまでを全体として見ると、「失敗五輪」だったのではないだろうか。
■「オリンピック」ではなく「誤審ピック」
五輪旗の逆さま掲揚から始まり、エアコンなし肉料理なしの選手村に対する不満爆発、汚染されたセーヌ川でのトライアスロン強行、女子ボクシングでの性別適格問題、選手へのSNSでの誹謗中傷など、これまでに起こった不祥事、問題を挙げればキリがない。 とくに日本で、いや世界中で問題化されたのは、疑惑の判定、誤審の多さだ。日本の場合、この被害をもっとも受けたのは、お家芸の柔道だった。 「待て」なのに抑え込みで1本負けした永山竜樹、混合団体で「指導なし」のひいき審判で負けた阿部一二三は、かわいそうと言うほかない。判定には怒りさえ覚えた。 そして、極め付けは、混合団体決定戦のデジタルルーレット。なんで、あそこで絶対王者リネールがいてフランス有利の「+90kg」が出るのか? これでは、「オリンピック」ではなく「誤審ピック」と言われるのも当然だ。 (以下、省略)
────────────────── 山田順の「週刊:未来地図」 ― 経済は?ビジネスは?今後確実に起こる未来の歩き方。ときどき、取材裏話、スクープ、身辺雑記。 有料メルマガの購読、課金に関するお問い合わせは、 このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にして下さい までお願いいたします。 (その他のアドレスですと、お返事できない事がございます。御了承下さい) 配信中止、メールアドレスの変更はfoomiiのマイページから変更できます。 ログイン時に登録したID(メールアドレス)とパスワードが必要になります。 ──────────────────────────────────────────── |