『ITmedia』に「電子書店の経営を知る――ebj決算から」という記事が6月4日に出ている。記事を書いた西尾泰三氏は「電子書籍販売サイト「ebookjapan」を手掛けるイーブックイニシアティブジャパンが6月1日に発表した決算数字が興味深い」として、モバイル向けが急拡大している点を挙げている。

　実際、モバイル向けは＋133％と、前年同期比で急拡大している。これは、急速に普及するスマートフォンによるもので、今後も市場は拡大していくものと思える。

　6月1日に発表されたイーブックイニシアティブジャパンのIR資料によると、売上高が6億2490万円と前四半期比で5.6％ほど減収だが、営業利益、経常利益とも約 8600万円で前四半期比で70％程度の増益となっている。

  以下のように、売上高で大きく伸びたのは「モバイル向け」で、PC向け電子書籍配信事業を逆転しており、スマートフォン市場の拡大に合わせ、モバイルでの利用者が拡大していることがわかる。なお、2012年度第1四半期の新規獲得会員は 約4万人（モバイルで2万4000人、PC向け1万6000人）で、ここ最近は期ごとに4万人近くのユーザーを獲得しているという。