12/06/21●出版社に「著作隣接権」を 電子書籍で法整備目指す 印刷

電子書籍時代なると、もっとも困るのは出版社とされる。それは、出版権以外の有力な権利を持っていないからだ。そこで、音楽著作権にあるような「著作隣接権」を出版社に与えるべきだという観点から、超党派の国会議員や大手出版社、作家らでつくる勉強会が6月20日、東京都内で開かれ、著作隣接権の法整備の推進を目指すことが決まった。

 勉強会によると、書籍化するための組版、つまり「出版物原版」をつくった出版社には著作隣接権が与えられる。この権利により、出版社は、著作権者でなくても出版物の複製やネット配信などができるうえ、横行する小説や漫画の海賊版に対して当事者として法的措置を取ることが可能になる。