10/04/17●おそらく最後のミリオンセラーになる『1Q84』(村上春樹)が発売 印刷

 村上春樹氏の人気長編小説『1Q84』の第3巻「BOOK3」が新潮社から4月16日、発売された。当日、都内各書店は、通常営業時間前に特設台を設置するなどして、早朝販売に力を入れた。
 三省堂書店神保町本店では、午前7時から販売を開始。開店前には約60人が行列をつくり、およそ40分間で100冊が売れたという。

   

 この人気を見越して、すでに新潮社は、4月13日、3刷目の重版を決めたので、これで部数は、初版から数えて70万部。このままいけば、ミリオンセラーになる可能性が濃厚だ。
 『1Q84』は、「BOOK1」が21刷・132万部、「BOOK」が23刷・112万部)に達している。とすれば、今回の「BOOK3」と合わせて300万部を突破する。

 出版不況のなか、久しぶりに明るいニュースだが、どう考えても、これが紙出版での最後のミリオンセラーになるだろう。もはや書籍電子化の流れは急ピッチで進んでいるから、噂される「BOOK4」のときは、書店にファンが並ぶなどという光景は見られないかもしれない。