10/06/16●電子新聞有料化への布石か、ニューズがスキッフを買収 印刷

   ニューズ・コーポレーションは14日、電子書籍ベンチャーのスキッフ(Skiff)を買収したと発表した。同時に、電子新聞システム運営のジャーナリズム・オンライン(Journalism Online)への出資も明らかにした。ニューズはグループを挙げてネット上のコンテンツの有料化を進めてきたから、これはそのための布石と見られる。

 Skiffは、2010年1月のConsumer Electronics Show(CES)で米Sprint Nextelと共同開発した新聞・雑誌向けリーダー端末「Skiff Reader」を披露し、このリーダー端末を中核として、スマートフォン向けのコンテンツ配信プラットフォームを開発。そのうえで、出版社に購読料と広告料をもたらすコンテンツ配信サービスを年内にも始める予定だった。ニューズによる買収額は未公表となっている。

  「Skiff Reader」は、けっこう評判がよかった

 ただし、ニューズ傘下の「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙によると、ニューズはSkiffの電子書籍端末には興味がないという。むしろ、Journalism Onlineは、「Press+」と呼ぶニュースコンテンツの課金プラットフォームを開発しているので、興味はこちらにあるようだ。