10/08/01●ついにキンドルが日本語に対応。日本の電子書籍戦争は新たなステージに突入 印刷

  アマゾンが8月下旬に出荷を始める新「Kindle」が、日本語に対応していることがわかった。同社が7月31日に発表した。

 アマゾンによると新「Kindle」は、韓国語、中国語にも対応しているという。新「Kindle」は、無線LANと第3世代携帯電話(3G)の高速データ通信に対応したモデルが189ドル、無線LANのみに対応した最廉価版は139ドル。米アマゾンのサイトで予約を受け付けており、日本からも注文できる。

  また、これに先立ちアマゾンは「Kindle」向けの販売実績で、人気ミステリー3部作「ミレニアム」を書いたスウェーデンのスティーグ・ラーソン(2004年死去)が、100万部の大台を達成した初めての作家になったと発表した。「ミレニアム」シリーズは、3冊ともキンドルの定番ベストセラーのトップ10に入っているという。同書は世界中で通常書籍版が2700万部売れ、日本語を含む40以上の言語に翻訳されているベストセラー。

             

  すでに、アマゾンでは7月19日の時点で、「Kindle」の販売増加に伴い、電子書籍の販売部数が印刷版書籍のそれを上回ったと発表している。

  こうなると、今回の「Kindle」の3言語の追加で、今後の出版は確実に電子書籍中心になっていく。考えらるのは、すぐにでもアップルの「iBookstore」が同じく日本語に対応してくること。さらに、グーグルの出方も気になる。いずれにしても、この3社が電子書籍市場をリードしていくのは確実で、日本でも出版、流通、書店などの「中抜き」は激化するはずだ