10/08/06●あのバーンズ&ノーブルも経営危機!会社売却を検討中 印刷

  書店チェーン最大手のBarnes&Nobleが会社売却を検討中だと、米メディアがいっせいに伝えた。すでに2番手のボーダーズも経営危機に陥っているから、これで全米の書籍市場は今後じょじょに崩壊していくのは間違いなくなった。Barnes&Nobleの取締役会は、株価が低迷しているため、株主価値の向上のためには、会社売却の可能性も含めた戦略的選択肢を検討せざるを得なくなったのだという。

 取締役会はすでに独立した委員から成る特別委員会を設置しており、同委員会が財務顧問や法律顧問から今後の選択肢について助言をもらう。また、同社創業者で筆頭株主のLeonard Riggio氏は、同社の買収を目指す投資家グループへの参加を検討していることも明らかにしている。

   「Nook」はやはりあまり売れなかった

 Barnes&Nobleの業績の悪化は、間違いなく、電子書籍の普及が進んだからだ。この流れに乗り遅れないため、Barnes&Nobleでは書籍リーダー「Nook」を開発投入したが、この開発費がかさんだうえ、アプリケーションの開発、販売にかかるコストも膨らんでしまい、収益は落ちる一方となってしまった。
 アメリカの電子書籍事業は、「Kindle」のアマゾンと「iPad」のアップルの2強に、今後グーグルが参戦して3強に収斂されるていくものと思われる。