10/10/07●中堅出版社の「理論社」が負債22億円で、倒産! 印刷

 中堅出版社「理論社」は、10月6日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債は2010年4月期時点で22億円。2008年4月期の売上高は15億7600万円を計上していたものの、売上高と同規模の借入金負担が経営を圧迫していたとみられている。理論社は児童書では老舗で、近年は一般書や文芸書なども出版してきた。灰谷健次郎の「兎の眼」や「太陽の子」、倉本聡の「北の国から」などは理論社ならではの出版物。また、最近では、西原理恵子の「この世でいちばん大事な『カネ』の話」などのベストセラーもあった。

 理論社の倒産は、出版業界 ではかなりの衝撃を持って受け止められている。「去年の雄鶏社と同じで、もう中堅でキーラーコンテンツを持っていても、ニッチな読者市場を持っていても、出版不況には勝てないのではないか」と言う声が強い。