10/12/20●水嶋ヒロの「小説」が早くもネットで叩き売り! 印刷
 第5回ポプラ小説大賞の受賞が出来レースなのは、ほぼ誰もがわかっている。作品自体も文学などと呼ぶにはおこがましいクズ小説だと、ネタばれもしている。報道するマスコミもバカバカしいと思っている。しかし、売れてしまった以上、どうしようもないというのが、水嶋ヒロ(26)が本名の「齋藤智裕」名義で書いた処女小説「KAGEROU」だろう。なんと予約注文43万部! 発売2日目には25万部増刷されて発行部数が68万部に到達したというから度を超している。

  

  これまで話題づくりのために、既成の文学賞でもある程度の出来レースはあった。しかし、賞としての価値を保つためにそれなりの作品が選ばれてきたが、今回ばかりは、クズのまま出版してしまったのだから、驚くしかない。そして、そのほうが売れるのだから、もはやなにを言ってもムダだ。

 アマゾンほかネットで酷評を見れば、購入者は「どれだけひどいか確かめたくて本を買った」としか思えない。しかも、この本は「書店責任販売制」といってほとんど返本を認めない「買い取り制」だから、売ったほうの作戦勝ちである。

  はたしてどれだけ売れ残るか注目だが、早くもネットオークションでは大きく値崩れし、“バナナの叩き売り”状態になっている。ヤフオクではすでに100品以上が出品されて、価格も500円以下に突入しているから、買うほうも話題に便乗して買い、売り逃げしたいということか。