11/05/09●アメリカの新聞の部数減が止まらない!WSJだけがデジタル版で下げ止まりストップ 印刷

アメリカのABC(Audit Bureau of Circulations)がこのほど発表した 2011年3月期(2010年10月~2011年3月)の新聞発行部数を見ると、ほとんどの新聞が、2010年3月期に比べて部数を減らしている。 「The New York Times」が 3.4%減、「the Los Angeles Times」が1.8%減、「 The Washington Post」が4.8%減,、「the Chicago Tribune」が3.3%減、「The Seattle Times」が 3.7% 減、「he Boston Globe」が5.7%減と、有力紙のほとんどが惨憺たる状況だ。

 

■ 全米新聞発行部数トップ10 ------ 1, Wall Street Journal 2,117,796  2, USA Today 1,829,099  3, New York Times 916,911 4,Los Angeles Times 605,243   5, San Nose Mercury News 577,665  6, Washington Past 550,821 7,New York Daily News 530,924  8,New York Post 522,874  9, Chicago Tribune 437,205  10, Chicago Sun Times 419,409

 

 アメリカの新聞発行部数はここ20年にわたって下がっているが、近年は落ち込みが加速している。「MediaPost」が発行部数の多い80紙を分析したところ、平日紙の総発行部数が2010年の1900万部から2011年には1850部と、年間で2.6%減となっていて、この傾向は変わらない。

 この紙版の部数減を補うのがデジタル版だが、平日版の発行部数にデジタル版(Digital Editions)を加え ることによって、かろうじて「The Wall Street Journal」だけが部数をアップさせた。「WSJ」の紙+デジタルの部数はは211万7796部となり、前年同期比1.2増のプラス成長になった。以下に示す表がABCが公表した各新聞のデジタル版の発行部数だが、「WSJ」は紙は163万3062部と同3.9%減だったものが、デジタル版がなんと前年同期比21.9%増の50万4734部に跳ね上がっている。