12/02/21●講談社5年ぶり営業黒字。6月から紙・電子同時刊行態勢を確立 印刷

講談社は、2月20日、株主総会および取締役会で決算・役員人事を確定した。第73期(2010.12.1~2011.11.30)の決算概要は、売上高1219億 2900万円(前年比0.3%減)、営業利益2億円(前年は18億円の損失)、税引前当期純利益7億2500万円(同239.9%増)、当期純利益1億 6400万円(同70.8%減)。売上高1200億円を確保したことと、5年ぶりにわずかでも営業利益を黒字化できたことが特筆される。

  なお、この席で、野間省伸社長が、著作者の許諾が得られたすべての新刊について、6月から紙版と電子版の同時刊行を行う態勢を取ることを発表した。

  ただし、すべての新刊が紙と電子で同時発売されるわけではない。同時刊行を基本戦略とするが、著作権者が電子化を許諾していないケースは柔軟に対応し、許諾ケースでも著作権者の利益を最大化するよう意図的に刊行タイミングをずらしたりもするという。