G1予想[164]第35回ジャパンカップ(2015年11月29日) |
2015年 11月 26日(木曜日) 01:05 |
日本馬を全部切って、ドイツ馬イトウから総流し
今回のジャパンカップのプレゼンターは、人気絶頂のラグビー日本代表FBの五郎丸歩選手がつとめる。そのため、「5枠」が来るという話が早くから囁かれている。また、男子テニスの元世界ランキング1位のアンドレ・アガシもロンジン賞のプレゼンターをつとめ、午後5時からはパドックで小室哲哉のスペシャルライブも行われる。 このようなことをすべて競馬に結びつけて予想するのを「サイン馬券」というが、こればかりやり続けて頭がおかしくなった人間を、私は何人か知っている。このような人間は、この世界で起こることはすべて裏があると考え、陰謀論を信じている。 「世界300人員会」とか「イルミナティ」などにこの世界は支配されていて、私たちは「単なるゴミ」に過ぎないというのだ。本当にそうだろうか? 話を戻して、どのように仕組めば、五郎丸選手に合わせて「5枠」が来るようにできるのだろうか? 誰か教えて欲しい。
さて、ジャパンカップは2005年にイングランド調教馬アルカセットが勝って以来、9年連続で外国馬が勝っていない。
なぜか? 二つの理由がある。それは第一に日本馬のレベルが格段に上がり、強くなったこと。もう一つは、東京競馬場の馬場が硬い(ハード)からだ。この二番目の理由は決定的で、外国馬がジャパンカップを敬遠する最も大きな理由になっている。とくに、G1を勝った強い馬は、「東京で走らせて故障でもしたらたまらない」と、招待されても出走を見送るケースが多くなった。
以下、参考のため過去の優勝馬一覧を挙げておく。 【ジャパンカップ・過去の優勝馬(1989年以降)】 1989年 ホーリックス 1990年 ベタールースンアップ 1991年 ゴールデンフェザント 1992年 トウカイテイオー 1993年 レガシーワールド 1994年 マーベラスクラウン 1995年 ランド 1996年 シングスピール 1997年 ピルサドスキー 1998年 エルコンドルパサー 1999年 スペシャルウィーク 2000年 テイエムオペラオー 2001年 ジャングルポケット 2002年 ファルブラヴ 2003年 タップダンスシチー 2004年 ゼンノロブロイ 2005年 アルカセット 2006年 ディープインパクト 2007年 アドマイヤムーン 2008年 スクリーンヒーロー 2009年 ウオッカ 2010年 ローズキングダム 2011年 ブエナビスタ 2012年 ジェンティルドンナ 2013年 ジェンティルドンナ 2014年 エピファネイア
東京競馬場の芝コースは、野芝に洋芝をオーバーシードしてつくられ、そのうえ海外に比べて短く刈られている。また、この季節、日本では雨がほとんど降らないため、乾燥して硬くなっている。その結果、競馬は高速レースとなり、1マイル(芝1600M)、1マイル半(芝2400M)の世界レコードタイムは、いずれも日本で樹立されている。そんなわけで、ジャパンカップは、この硬い馬場に慣れた日本馬に、圧倒的に有利となっている。
では、今年の外国からの出走馬は、どうか? なんとたった4頭である。
期待された2年連続、凱旋門賞2着のフランスのフリントシャー(牡5歳)はジャパンカップを回避して、香港ヴァーズ(G1、12月13日=シャティン)を選んでしまった。また、アメリカから登録のあった今年のアーリントンミリオン(米G1)の勝ち馬ザピッツァマン(騸6歳)、今年のマンノウォーS(米G1)を勝ったトワイライトエクリプス(騸6歳)も、案の定、回避した。
こうして4頭になったわけだが、その中でいちばん人気を集めそうなのが、仏G1のパリ大賞典の勝ち馬という実績からフランスのイラプト(牝3)だろう。ただ、問題はやはり、東京の硬い馬場がこなせるかどうかだ。 次は、ドイツ馬で、今年のバーデン大賞(独G1)の2着馬ナイトフラワー(牝3歳)か。ドイツオークス(独G1)2着馬でもあり、バーデン大賞後はケルン競馬場で行われたオイロパ賞(独G1芝2400m)を制している。ドイツのもう1頭イトウ(牡4歳)、英国馬で、今年のゴールドC(英G1)勝ち馬トリップトゥパリス(騸4歳)は、人気にならないだろう。
ジャパンカップになると、ここ数年、繰り返し聞くのが「外国馬は今年もいらない」ということ。とくに今年は4頭になった時点から、専門家からファンまでみんなそう言いだした。 そんなわけで、ジャパンカップ予想の最近のやり方は、じつに簡単。まず、外国馬は全部切る。そうして、日本馬だけの優劣を考える。これに尽きている。
そこで、今年の実績から日本馬を見ると、まずなんと言ってもラブリーデイが抜けている。続くのが、今年はここに的を絞ったゴールドシップだろう。ゴールドシップと同じくらい人気になりそうなのがオークスと秋華賞を制して牝馬2冠を達成したミッキークイーン。さらに、京都新聞杯、神戸新聞杯、菊花賞に続き、京都大賞典で4回目の重賞2着となった重賞未勝利のサウンズオブアース(牡4歳)、牝馬ながら男馬顔負けのショウナンパンドラ、ダービー馬ワンアンドオンリーといったところ。 つまり、ラブリーデイからこうした馬たちに流せば、ほぼ的中すると、誰もが考えている。
では、私の予想だが、以上とはまったく逆だ。 日本馬を全部切る。「そんなバカな」と言われても、こうする。おそらく日本馬が勝つに違いないが、そういうホームタウン贔屓、愛国心は実はギャンブルには不必要だからだ。これは投資においても言えることだ。 それに今年はなんといっても、外国馬が4頭しかいない。その全部を馬連で買っても6点ですむ。そこで、まず、これを買うことにする。
次にどうせそうするなら、外国馬で最低人気になるはずのドイツのイトウ(Ito)を軸にして買ってみる。次がイトウのデータである。
【イトウ Ito(GER)・牡4】 戦績:10戦6勝、2着1回、3着1回 調教師:J.カルヴァロ(J.Carvalho) 騎手:フィリップ・ミナリク(Filip Minarik) 馬主:シュレンダーハン牧場 血統 父:Adlerflug 母:Iota 母の父:Tiger Hill 父のAdlerflugは独ダービー勝ち馬。 主なタイトル・戦績 2015年 バイエルン大賞 Grosser Preis von Bayern(G1)・1着
このバリバリのドイツ血統とドイツだけの実績で、ジャパンカップを勝てるだろうか?ドイツ馬は国内G1が早く終わるので、ジャパンカップには他の欧州馬より来やすい。しかもJRAが招待してくれた。たった、これだけで参戦してきた馬である。 つまり、もっとも来そうにないから買うほかないだろう。 結論:イトウから馬連総流し。イトウの入った枠から枠連総流し。
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