G1予想[170] 第46回高松宮記念(2016年3月27日) |
2016年 3月 27日(日曜日) 03:01 |
ミッキーアイルからの馬連流しとウキヨノカゼの単・複。ついでにマーチSのドコフクカゼの単・複も。
[高松宮記念]
世の中を「勝ち組」「負け組」に分けて考えるのは違っている。なぜなら、永遠に勝ち組でいる人間も、永遠に負け組でいる人間もいないからだ。あるときは勝ち組で、あるときは負け組というのが人生であり、ギャンブラーもまたそうだ。ただ、最近は格差が固定し、いったん負け組になると勝ち組になるのは難しくなった。 負け組になる方法は簡単だ。競馬の場合、競馬マスコミや評論家がつくり上げる「本命-対抗」予想を信じることだ。そうして馬券を買うと、永遠の負け組になる。私は40年以上競馬にかかわってきたが、競馬マスコミの記者と評論家で勝ち組になった人間を見たことがない。
一時的に羽振りのいいときはあっても、トータルすると必ず負けている。 彼らの特徴は、若い時は「自分の予想」を信じて馬券を買い、大勝ちと大負けを繰り返すことだ。しかし、これを続けていくと、大数の法則により、リターンは必ず期待値に近づく。つまり、全員が負け組になる。 競馬マスコミの記者と評論家は給料やギャラから馬券を買っているが、その給料や報酬は常に給料の額面以下しかならない。馬券を買って25%のテラ銭を払っているからだ。つまり、納税者として、これ以上美しい納税者はいない。給料からも税金を払い、馬券からも税金を払っているのだ。
そこで、こう言いたい。競馬記者と競馬評論家に、当たり馬券は必要ない。そんなものより、国家から「納税勲章」を授与すべきだ。それも、大負けした人間には、最高位の勲章を授与したらどうだろうか。 テレビにはいろいろな評論家が出ているが、たとえば政治評論家はときとして政権におもねり、経済評論家は経済予測を外す。つまり、国民にはなんの貢献もしていない。しかし、いくら馬券を外しても競馬評論家は、馬券購入によって国家と国民に貢献している。こんな人たちをなぜ「当たらないじゃないか」と罵倒したり、バカにしたりするのだろうか?
さて、では高松宮記念で、どのように納税したらいいのか?を考えてみよう。馬券を当ててしまうと、配当額によってはプラスになってしまうので、納税を免れてしまう。そこで、ここは思い切り外す馬券を買うことだ。では、それはなにか? 多くの競馬評論家、競馬マスコミの記者の予想どおりの「本命—対抗、本命-注」などの馬券で勝負をすることだ。本命と目された香港馬エアロヴェロシティが回避してしまったため、混戦模様だが、ミッキーアイル、ビックアーサー、アルビアーノ(ルメール騎乗)が1、2、3番人気になると仮定して、この3頭の組み合わせ馬連を買ってみたらどうだろうか? なぜなら、この方法がもっとも当たらないうえ、当たっても配当が低いので、納税の仕方としてはベストだからだ。 結論:ミッキーアイル、ビックアーサー、アルビアーノの組み合わせ馬連3点。4-6、4-8、6-8。
ただ、もう1つ買いたい馬券がある。それは、ウキヨノカゼ(1枠2番)の単・複だ。なぜ、この馬を書いたのかと言うと、次に書くマーチSの予想で、ドコフクカゼの単・複を買うことにしたからだ。以下、読んでほしい。
[マーチS]
先週の予想で、私は「競馬より相撲の予想は簡単。琴奨菊の綱取りは150%ない」と書いた。これはズバリ的中したが、なぜ的中したのだろうか? 琴奨菊は本当に弱いが、弱いからこんな成績になったのではない。先場所の星返しをしなければならなかったからだ。 相撲というのは、根本的に人間社会の縮図で、そこにガチンコと注射というパワーバランスが働くからだ。 これに対して、競馬には、そういうものが一切なく、予想のベースとなるファクターが多すぎて、これはコンピュータによる解析以外では利益を上げることができない。つまり、人口知能(AI)ならばなんとかなり、「大数の法則」を、確率の「ゆらぎ」を発見することで打ち負かすことが可能だ。そうして、一定期間なら確実に勝てるだろう。
先日、韓国で囲碁のAIがプロの棋士を4勝1敗で破って話題になったが、AIはすでに自分で考えて新しい手を差すまでになっている。競馬ソフトはまだそこまでいっていないが、独自のソフトで1億円以上の儲けを出して税務署に摘発されたサラリーマンが出現するくらいだから、本気で開発されればすごい競馬AIができるだろう。 つまり、こんな時代、自分の頭で考えるだけ無駄である。「コンピュータはしょせんコンピュータ。人間がプログラミングしなければなにもできない」などと思っている人がいるが、時代錯誤のアタマをなおしたほうがいい。 レイ・カーツワイルは、「2030年には人工知能は神に近づき、2045年には1台のコンピュータが人間の脳を超える」と言っている。いわゆるシンギュラリティである。これは、間違いなくやってくる。すでに投資の世界は、人口知能を持つコンピュータによるHFT(超高速取引)によるアルゴリズム投資になっている。世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター」の創業者レイ・ダリオ氏は、現在、世界最高の頭脳を集めて「投資AI」の開発に入っている。
というわけで、人間がする予想は、コンピュータができない予想をしなければ意味がないだろう。競馬新聞を読み、解説者、評論家の言うことを聞いてみても、まったく無意味だ。彼らの予想はコンピュータ以下だからだ。 では、どうすればいいのか? それは、ランダム予想に徹することであり、競馬とは関連ないファクターを使うことだ。しかも、勝つことを目指してはいけない。 たとえば、どんな競馬ソフトでも、成績、タイム、血統、馬場、距離、競馬場のバイアスなどのファクターを組み込んでいるが、そのレースがあった日に相撲では誰が優勝したか? 世界ではどんな事件が起こったか?などいうデータは入っていない。そのときの話題、さらに予想者の個人的できごとなどが入っているわけがない。 つまり、データ解析を超えた世界に行かなければ、人間として生きている意味がないのだ。
長くなったので、予想に入るが、ドコフクカゼ(どこ吹く風)にしてみたい。というのは、最近、情報が多すぎて、そのいちいちにかかわっていると本当に疲れるからだ。「どこ吹く風」は、「気にしない」「聞き流す」「知らないふりをする」「まったく動じない」などの意味だ。さらに言えば、「いたくもかゆくもない」ということだ。馬券を買っていたくもかゆくもないことはありえないといえ、情報過多から逃れるために、この馬を買ってみたらどうだろうか? 高松宮記念には、ウキヨノカゼが出ている。これと合わせて、たまには頭を冷やして「カゼ」に吹かれてみたらどうだろうか? 結論:ドコフクカゼ(4枠8番)の単・複
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