G1予想[179]第57回宝塚記念(2016年6月26日) |
2016年 6月 24日(金曜日) 01:38 |
ドゥラメンテとアンビシャス1点勝負ゴールドアクター、サウンズオブアースが秋まで休養することになり、ショウナンパンドラは左前脚球節の腫れで回避となったが、豪華メンバーが揃い、近年ではもっともレベルの高い宝塚記念となった。 競馬メディアの注目は、なんといっても天皇賞馬のキタサンブラックとドバイ帰りのドゥラメンテ。さらに、天皇賞3着のシュヴァルグラン、産経大阪杯を勝って臨むアンビシャス、香港QE2世Sは4着に終わったが巻き返し必至の昨年の勝ち馬ラブリーデイなどにも注目が集まる。
宝塚記念は「春のドリームレース」と言われ、上半期のGI戦線を締めくくるグランプリ競走とされるが、近年、別の顔を持つようになった。 それは、秋のフランスの凱旋門賞(G1)を頂点とする海外の国際競走への遠征を見据えたステップレースとしての顔だ。本当に情けないことだが、日本の競馬関係者はいまだに「欧州至上主義」に染まっていて、凱旋門賞を取ることを悲願としている。 となると、ここをドゥラメンテが勝てば、間違いなく参戦する。 ちなみに、凱旋門賞に登録している日本馬は、現時点でなんと「11頭」もいる。
古馬ではドゥラメンテ筆頭にサトノラーゼン、サトノノブレス、ワンアンドオンリー、タッチングスピーチ、トーセンビクトリーの6頭。3歳馬ではダービー馬となったマカヒキ、皐月賞馬のディーマジェスティ、ダービー2着のサトノダイヤモンド、ヴァンキッシュラン、マウントロブソンの5頭だ。 さらに先日、英G1のプリンスオブウエールズSで惨敗したとはいえ、仏G1イスパーン賞を圧勝したエイシンヒカリも追加登録料を支払っての凱旋門賞参戦を検討していた。しかし、断念して秋は日本の天皇賞路線に参戦することになった。もし勝っていたら、この馬も凱旋門賞に参戦しただろう。
本当に嘆かわしいかぎりの「欧州至上主義」だが、致し方ない。凱旋門賞はもはや斜陽の国フランスの2流G1としか言えないのに、なんとしても勝ちたいようだ。ただし、今年にかぎって11頭も登録したのには、大きな理由がある。それは、今年の凱旋門賞がロンシャンではなく、シャンティイで行われることだ。 これまで、日本馬が凱旋門賞を勝てなかった最大の理由は、ロンシャンのトリッキーなコース形態(フォルスストレート:false straight=偽りの直線)と深い芝にあった。ところが、ロンシャンは改装中で、今年の凱旋門賞は第二次大戦後初めてシャンティイで行われるのだ。 シャンティイ競馬場はロンシャンとは異なり、コース形態は日本の競馬場に近い。ただし、600メートルの直線はゴール前に高低差10mの上り坂がある。これは、直線の長さは約半分だが、ゴール前に高低差5.3mの上り坂がある中山を大きくしたようなものだ。また、芝はロンシャンほど深くないという。 つまり、シャンティイは日本馬に向いているのでチャンス到来というわけだ。
というわけで、今年の宝塚記念は、ドゥラメンテが勝たなければならない。凱旋門賞に登録すらせず、紅白歌合戦が最高の舞台というキタサンブラックに負けるわけにいかない。 したがって、いくら豪華メンバーが集まったとはいえ、買うならドゥラメンテ以外にない。したがって、まず、ドゥラメンテの単。続いてアンビシャスへの馬単。馬券はこの2点でいい。 なぜアンビシャスかといえば、中山記念が今年最強のレースで、このレースがドゥラメンテ、アンビシャスで決まったからだ。今回は、この再現だ。
しかし、例年と同じように、梅雨の真っ最中のこの時期、大雨、重馬場、不良馬場ということもありえる。そうなったら、たとえばサトノクラウンを買う。馬主・里見治氏は、先日のダービーでまたもG1を取り逃がした。サトノダイヤモンドはマカヒキに鼻差で敗れた。 この不運は、大雨なら流してくれる。サトノクラウンは昨年のダービー3着馬だ。昨年のダービーは、サトノラーゼン、サトノクラウンの2頭がドゥラメンテにまとめて負かされた。 大雨、重馬場の場合、サトノクラウンから馬連総流し。
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