18/08/30●駅ナカから雑誌消滅の危機。鉄道弘済会が撤退しトーハンが引継ぎ |
日経新聞(8月29日)に、「キヨスク雑誌消滅の危機 売上高9割減で卸が撤退 」という記事が出た。JRの駅ナカ売店「キオスク」に雑誌を降ろしてきた「鉄道弘済会」が、10月にも事業から撤退し、事業はトーハンが引き継ぐという内容だ。 鉄道弘済会が撤退を決めたのは、雑誌が売れなくなったから。売上額は、1993年のピークには874億円あったが、直近では10分の1まで激減したという。それでもトーハンが事業を引き継いだのは、このままではさらに雑誌が売れなくなるからだ。しかし大きな問題がある。それは、駅ナカ向け事業の手数料比率は最大で売上高10%だということ。これだと、トーハンは利益が出ない。となると、雑誌を発行している出版社からの支援も必要になる。雑誌によっては売上の3割を駅ナカで上げているものもあり、この先どうなるかは見えてこない。 なお、「カーゴニュース」に、「出版物輸送で経営が成り立っていない企業がほとんどで、約半分が2~3年以内に撤退を考えている」という内容の記事が出ている。 出版物流通は深刻な危機を迎えている。 |