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[387]英国はなぜ規制をやめたのか? なぜ日本はそうできないのか? 集団主義の哀しい現実。
2022年 1月 26日(水曜日) 01:29

世界各国でコロナ規制規制が緩和されているというのに、日本では「マンボウ」(蔓延防止等重点措置)が拡大され、合計34都道府県に適用されることになった。27日から実施され、来月20日まで続く。ありえない措置だ。

 

 それにつけても思うのは、日本の政治の情けなさ。これまでのコロナ対策は、やることなすこと、ことごとく失敗している。こんなことなら、なにもしないほうがいいのに、今回(第5波)も、また、ジタバタしている。それが、とりあえずの「マンボウ」、飲食店いじめだ。

 

■「マンボウ」は政府と政治家のアリバイづくり

 

 おそらく、政府と政治家には、なにかしなければいけないという強迫観念がある。なにもしないと国民にそっぽを向かれる。それが怖いのだろう。だから、まったく意味のない「マンボウ」をやる。政治家たちの度量が、あまりにも小さい。

 

 オミクロン株は弱毒化しているのがはっきりしていているのだから、かつてのスウエーデンのように放置し、集団免疫ができるのを待ったほうがいい。そういう判断ができない。

 

「マンボウ」に関しては、これが本当に効果があったかは、まったく検証されていない。もしかしたら、まったく効果がなかった可能性がある。というのは、第5波がなんで収束に向かったのかいまもわからないからだ。それなのに、今回も「マンボウ」をやるというのは、政治家の「対策をやりました」というアリバイづくりとも言える。

 

■英国がいち早く規制を撤廃した理由

 

 

 実際のところ、英国は、もう感染防止策をやらないと決めた。これまで実施してきた規制をいちはやく撤廃することを決めた。ボリス・ジョンソン首相は、1月19日、議会に対し、イングランドで現在実施されている新型ウイルス関連の規制のほとんどを解除すると表明した。

 

 屋内でのマスク着用、リモート勤務、人が集まる場所でのワクチンパスポートの提示などの義務を撤廃すると述べたのである。

 そうして、今週、首相の表明通り、ほとんどの規制が撤廃され、英国ではフツーの生活が戻ってきた。

 

 この措置に対して、ジョンソン首相の人気取りという見方もある。ロックダウン中のパーティがバレて世論の批判が高まり、辞任の危機に追い込まれたからだ。

  しかし、本当のところは、科学的な所見に基づいた措置であり、その所見によれば、これまでのような強制的な措置は、オミクロン株に効果がないと判明したためだ。要するに、なにをやっても無駄。やらないで、成り行きに任せるほかないという結論に至ったのだ。

 

■「英国人にとってすでにコロナは風邪だ」

 

 ボリス・ジョンソンは、次のようなことを言っている。

「オミクロン株はほとんど重症化しない。すでに感染はピークアウトし、Covid19(新型コロナウイルス)は、パンデミック(pandemic)からエンデミック(endemic)に変わった。したがって、政府はコロナ対策を、法的な強制から、人々が政府の忠告を受けつつ自分で慎重に判断するものへと変えることにした」

 

 エンデミックとは、風土病というような意味合いで、コロナは「ウイズコロナ」としてヒトと共存が可能。風邪やインフルエンザと変わりないということだ。

 

 この見解は、英政府のワクチン政策のアドバイザー、クライブ・ディクス博士の見解と同じだ。また、デイビット・ヘイマン、ロンドン大学教授の見解とも符合する。

 ヘイマン教授は、「英国は国民の90〜95%がコロナの免疫を獲得し、北半球でもっとも免疫率が高く、すでに集団免疫に達したようなので、もうワクチンの強制は不要だ。英国人にとってすでにコロナは風邪だ」と述べている。

 これらは、みな英国のメディアが伝えていることで、それを追っていれば、なぜ、英国が方針転換したのか確認できる。

 

  意気軒昂なジョンソン首相©️AFP

 

■なんの知見も権威性もない専門家集団

 

 このような経緯を見ると、日本政府がやっていることは情けないと言うほかない。英国よりはるかに陽性者数がすくないというのに「マンボウ」を決め、その拡大を決めるのに「専門家の承認が得られたため」と、もったいぶって言っている。

 

 専門家とは分科会のことで、この会長である尾身茂氏は、「オミクロン株はこれまでのデルタ株などとは異なるので、これまでの対策の踏襲ではなくオミクロン株の特徴に合わせたふさわしい戦術をとるべきだ」と言うものの、なんら具体的なことは示していない。

 これまでも、この人は科学的な知見、データを示して物事を言ったことがない。

 

 

■科学的知見を大事にし、実証実験まで 

 

 英国は、産業革命を起こした国、ニュートンを生んだ国だけあって、なにをするにも科学的な知見を大事にする。そして、知見を得るために実験をする。

 去年のサッカーの欧州選手権では、スタジアムに観客を入れて密をつくり、感染がどうなるか実証実験までやった。

 

 それに対して日本はどうか? 

 国立感染研はデータを独占していながら、これまで、感染対策に役立つ知見を出したことがない。政治家もデータを要求せず、海外の報道や国内の雰囲気によって、対策を決めている。しかも、決めるにあたって延々と会議をやっている。

 

■あとは国民に任せるとした英国政府

 

 欧米の政治を動かしているのは、科学的な知見に基づく「ロジックオブイベンツ」(logic of events:現実の論理)である。科学的な知見を重視せず、「空気」によって物事を決める日本とは真逆である。

 この「空気の論理」により、日本は先の戦争でなんら効果のない無駄な攻撃を繰り返して自滅した。

 

 英国政府、ボリス・ジョンソンの言っていることを聞いていると、こう言っているように受け取れる。

「これまで政府としてやれることはやった。しかし、効果はたいしてなかった。あとは、もう国民のみなさんにまかせます」

 つまり、個人の責任において対処してほしいと言っているのだ。

 

 しかし、日本は違う。

 すべてにわたって、上がきちんと指示し、ことこまかに決めようとする。だから、延々と話し合いを続け、全員が合意するまで物事を動かさない。ワクチンのブースター接種にしても、備蓄がある自治体の先行接種を許さない。いわゆる「集団主義」である。

 

■日本の集団主義は本当に美徳なのか?

 

 集団主義では、個人が責任を取らなくてすむ。

 物事は、集団全員で決めたことになるので、誰かがほかの誰かの責任を追及することができなくなる。よって、失敗してもなにが悪かったのか検証されない。だから、何度も同じことが繰り返されるのだ。

 

 このことは、別の見方をすれば、政府も政治家も国民を信用せず、子供扱いしているということだ。個々の判断には、けっしてまかせない。国民は、まるで小学校のクラスに閉じ込められているようなものだ。

 

 強制されなくとも日本人は守る。マスクは必ず着ける。密は避ける。こうしたことを、日本人の美徳とするメディアやコメンテータが多い。しかし、そうなるのは集団主義による「同調圧力」が強いからだ。

 全員で「マンボウ」を守り、同じ行動を取らなければいけない。それが日本という国だ。

 

■WHOも方針転換して収束を言い出す

 

 英国が「反乱」を起こしたせいか、WHOのテドロス事務局長も、24日のWHO執行理事会で、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」について、「今年中に終えられる可能性がある」などと言い出した。

 この事務局長の言葉はまったく信用できないが、彼がこう言わざるをえなくなった背景には、英国をはじめとする科学的知見があることは確かだ。

 

 ただし、世界をいつまでもパンデミックにしておきたい彼は、こうも言った。「オミクロンが最後の変異株と思うのは危険だ」"It’s dangerous to assume that Omicron will be the last variant and that we are in the end game."「コビット19のパンデミックは3年目に入り、われわれは重大な岐路に立っている」("The COVID-19 pandemic is now entering its third year and we are at a critical juncture.")

 

 はたして、英国が集団免疫に達したかどうかは、わかりようがない。しかし、感染拡大がピークアウトしたのは確かなようだ。欧州諸国、アメリカも、英国に続くはずだ。

 

 しかし、日本はどうか? 専門家(?)が言うように、このあと2、3週間で本当にピークアウトするのだろうか?

 コロナも怖いが、日本の政治が空気による集団主義で進められていることのほうが、もっと怖いのではなかろうか。

 

   信用できないテドロス事務局長 ©️AFP

 

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