12/01/06●今年、出版不況はさらに深刻化必至、日販が年末年始8.8%減のスタート |
日販が発表した12月29日~1月3日の売上げ動向は、「書籍」が前期比5.8%減、「雑誌」が同11.8%減、合計では同8.8%減と前年とは一転、2桁に迫るマイナスとなった。 また、雑誌のジャンル別では、「週刊・隔週刊」が同2.5%増となったが、そのほかは前年を下回った。とくに「コミック」は同 23.5%減と大幅に落ち込んだ。 両社とも2000年には通年8000億円を超える売上高があったことを思うと、出版不況はますます深刻化しているのがわかる。もはや、この業界は縮小を重ねていくしかない。 じきに、出版科学研究所から2011年度の出版物販売のデータが出るが、2011年11月の出版物販売推定金額は前年比4.7%減の1409億円。また、2011年1月から11月の累計は同比3.8%減、通年で700億円マイナスの1兆8050億円前後となっている。毎年毎年500億円~1000億円が失われている傾向は変わらない。 今年は、欧州危機、空前の円高、国内企業の空洞化、増税など、過去に類を見ないマイナス要素が重なるので、出版不況は泥沼化するだろう。
『出版ニュース』『新文化』より
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