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Horse Race(競馬G1予想/随時更新)

 ここでは、JRAのG1レースの予想記事を掲載しています。記事は、G1のある週の金曜日までに書き、アップしています。

 ただし、この予想記事は、当てるという目的で書いていないので、ほかのどんな予想記事とも中身が違います。

 また、予想コラムだけではなく、そのときどきの競馬に関するエッセイもここに、アップしています。

 

 

 



G1予想[120]番外:2014年3月の重賞予想&回顧

 

  以下は、「KinKinテレビ」の「スマート競馬」に送った重賞予想とその回顧。ここにぜんぶ、収録しておきます。

 

■中山記念(2014年3月2日)予想

 天皇賞・秋を4馬身差の圧勝以来のジャスタウェイ、皐月賞馬ロゴタイプ、桜花賞馬アユサン、夏に重賞3連勝したトウケイヘイロー、金鯱賞を快勝したカレンミロティック、前走重賞勝ちのアルキメデス、ダイワファルコン、ヴェルデグリーン、昨年の覇者ナカヤマナイト、G1マイルCS2着のダイワマッジョーレ、オープン特別2連勝中のエアソミュールなど、例年になく豪華なメンバーがそろいました。

 こうなると、わくわくして予想にも熱が入るというところですが……。

 しかし、私がそんなことをしていたのは、はるか昔のこと。いまは500万下だろうと重賞だろうとどうでもよくなっています。本当に競馬が好きなら、こういった境地になることが大事です。重賞勝ち馬だろうと、500万下を走っている馬だろうと、みんなあなたの予想を裏切るために生まれてきたのですから、差別しないで心から愛してあげなければいけないのです。

 なぜなら、わくわくして予想しても、結局、あなたの本命馬はジャスタウェイになるに決まっているからです。そうでしょう。天皇賞のあの勝ち方を見れば、この馬が抜けていると、誰もが思うはずだからです。

 というわけで、買うのはジャスタウェイとはなんの関係もないアルキメデス。アルキメデスといえば、アルキメデスの法則。これは、なぜ重たい船が水に「浮く」のか?を解明したもの。物体が水に入ると、入った物体の体積の分だけ水が押し出される。だから「浮く」というわけです。

 馬券が負け続けて永遠に「浮かない」。そういう人は、アルキメデスにあやかって、今回「浮かせる」ことを考えましょう。ぜひ、アルキメデスを買ってください。

 よって、ここはアルキメデスから馬連総流し。これで、「浮上」間違いなしです。

■阪急杯(2014年3月2日)予想

  こちらも、けっこうなメンバーがそろっていますが、戦績からダノンシャークが一番人気になるでしょう。といっても、そんなことはどうでもいいわけで、ここでのキーポイントは、阪急杯が阪急電鉄の冠レースということです。JRAの重賞には鉄道会社の冠レースが多く、この阪急杯もその一つ。そこで、こうした鉄道会社の冠レースに多く出走している馬が中心になります。今回は、前4走で、鉄道会社の冠レースに2回以上出走している馬は1頭しかいません。京阪杯と阪神カップの両方に出たエピセアロームだけです。

 よって、この馬から馬連総流しです。

中山記念&阪急杯回顧

 今週もまたなんも反省していません。

 なんてったって、中山記念はジャスタウェイが勝ったのですから、結局、考える必要はなかったいうことです。この馬は、あの天皇賞からガラリ一変、最強馬になってしまったというわけです。

 で、2着はアルキメデス。いちおう馬連的中です。1点勝負なら、ジャスタウェイと思っていましたが、もしそんなことをして大「浮上」してしまったら、今後が思いやられます。

 阪急杯は、コパノリチャードでした。枠順がすべてですね。しかし、またコパノリチャードが1枠になることがあっても買ってはいけません。競馬は学習効果がもっとも薄い競技です。馬がなにを考えているのか、誰にもわからないのです。

 

■弥生賞(2014年3月9日)予想

 私はドバイに行ったことがありません。一度は行きたなと思っているのですが、泊るなら、なんといってもワンアンドオンリーの「The Palm」か「Royal Mirage」のどちらか。しかし、料金は1泊最低でも500ドル。なら、ここで、ワンアンドオンリーで勝負かと思ったわけですが、1番人気では、当てても沖縄がせいいっぱいでしょう。

 というわけで、今回はカラー馬券にします。

 先日のアカデミー賞を見ましたか? あんな黒人ばかりのアカデミー賞はいままでありませんでしたね。作品賞は『12 Years a Slave』が獲ったわけですが、これは黒人奴隷の物語。監督はグレナダの黒人でロンドン生まれのスティーヴ・マックイーン。主演はナイジェリア出身の英国黒人キウェテル・イジョフォー。助演女優賞にメキシコ国籍ケニア人のルピタ・ニョンゴが輝いたわけです。

 こうなると、買うのはブラックヘブンしかないわけです。前走は浦和のニュイヤーカップで4着負け。騎手は有年淳で、来るわけないのですが、「ブラックヘブン=黒人天国」だけに、買うしかありません。馬連総流しです。

弥生賞回顧

 ブラックヘブンが来たら、競馬はおしまいです。

 来なくてよかった。というか、勝負になりませんでしたね。すみやかに浦和に戻り、休養してほしいものです。

 さて、どう見てもワンアンドオンリーが強い。勝ったトゥザワールドより上でしょう。ということは、皐月賞は決まったようなもんです。ワンアンドオンリーとイスラボニータの1点、リゾート馬券です。カリブ海馬券と言ってもいいです。

 なんといっても、カリブ海のリゾート、バハマのナッソーには、「One&Onlyオーシャンクラブ」があります。そして、バハマはカリブ海の島のなかでも、美しい島、まさにイスラボニータだからです。

 というわけで、皐月賞はワンアンドオンリーとイスラボニータの1点を死ぬほど勝負して、バハマに行きましょう。いまから待ちどおしい「カリブの休日」。早く皐月賞、やってほしいぞ!

 

■フィリーズレビュー&中山牝馬S(2014年3月16日)予想

 どこに行ってしまったんだ、マレーシア航空MH370便? 南シナ海は魔の海なのか? 

 テロでなく空中分解のような大事故とすると、「ボーイング777」はかなりヤバい。全日空もJALもユナイテッドもみんなこの機体を使っている。しかも、私はスターアライアンスの会員なので、これまでにこの機体に何度も乗っている。今後も乗る。どうしたらいいんだ?

 ボーイングといえば、最新ジャンボ「787」は、就航以来しょっちゅうトラブルを起こしている。つい先日もJAL機が故障を起こした。だから、関係者は「787だけは乗ってはいけない」と言う。

 ところが今夜、娘はドイツに出かけるため、全日空のフランクフルト行きで、この「787」に乗る。羽田発、午前1時10分。もうじき、出かける。いま出かける用意をしている。心配でたまらない。

 というわけで競馬予想どころではない。

 それでも予想してしまうのが、競馬ファンの哀しいところで、買うとしたら当然だが、フィリーズレビュー&中山牝馬Sの両レースとも、「ボーイング777」から7枠総流しにするしかない。そして厚目は「MH370便」だから、当然3-7となる。

 しかし、こんな馬券を買っていいんだろうか? これで当たったらどうするんだ? みなさんはどうお考えですか? ともかく、娘は無事にドイツに着いてほしい。そうしたら、日曜は、この馬券で勝負する。

 それにしてもSTAP細胞は崩壊した。どうしたんだ小保方さん、世の中、左村河内氏ばかりなのか?

フィリーズレビュー&中山牝馬S回顧

 なんと中山牝馬Sは、7枠がきて的中です。しかも、厚目の3-7。こんなの当ててしまっていいのでしょうか? なにしろ、マレーシア航空「MH370便」は、まだ見つかっていないのです。ホント、どうなってしまったのでしょうか?

 さて、このような買い方は、大いにひんしゅくを買っています。しかし、誰もがやっている馬券購入のやり方と、やり方においてはまったく同じです。つまり、予想→検討→決定→馬券購入という流れは同じだからです。

 では、なにが違うのでしょうか?

 それは、予想→検討→決定という流れにおいて、使う材料がまったく違うということです。みなさんがやっているのは、競馬予想ですが、ぼくがやっているのは未来予想だということ。このことの意味をよくよく考えて、今週もまた外してください。ではでは。

 そうだ、忘れていました。娘は無事にドイツに着きました。いま、ライプチヒにいます。やはり、ボーング787はものすごく揺れたそうです。「もう乗りたくない」と言っていました。

 

 

■阪神大賞典&スプリングS(2014年3月23日)予想

阪神大賞典

 ここはゴールドシップに勝ってくださいというレースですね。2着は、4歳馬のバンデ、サトノノブレスの2頭という前売り人気ですが、こういうときは、前走有馬記念11着惨敗の古馬アドマイヤラクティが来るというのが、なんていうか、ボクが理解している競馬というものです。

 よって、今回は久しぶりに競馬予想をして、馬単1-8(ゴールドシップ、アドマイヤラクティ)の1点勝負をしてみます。これまでの経緯から、「いいのか、そんなんで!」という声が聞こえてきますが、まあ、こういうこともやります。

スプリングS

 さて、こちらは皐月賞トライアル。JRAのHPの確定枠順を見たところ、人気は、アジアエクスプレス、ベルキャニオン、ロサギガンティア、クラリティシチーの順。これまでの成績から、この順番になるのは至極当たり前で、面白くもなんともありませんね。ただ、「これまでの成績から」だけ考えると、前走京王杯2着のクインズハリジャンが11番人気、単勝100倍以上というのはなんか解せません。休養開けが嫌われたからでしょう。

 そこで、ここもまた哀しいかな、競馬予想をしてしまい、競馬好きのおっさんがよくやる「単なる大穴狙い」をやらかして、クインズハリジャンの単勝を買うことにします。「いいのか、そんなんで!」と言われても、来たら笑えます。

 ところで、クインズハリジャンの生産牧場兼馬主の「株式会社クィーンズ・ランチ」(北海道日高町)では、昨年夏に、騎乗員(フルタイム 正社員)の求人を出していました。ネットで見ると、仕事内容は・騎乗、・馬の出し入れ、馬引き、・馬の手入れ(ブラッシング等)、・給餌、寝草の交換、・朝飼、夜飼等・厩舎内外の清掃、・その他付帯する業務で、基本給170,000円~290,000円、燃料手当 10,000円~10,000円、合計180,000円~300,000円となっています。

 この辺の額が牧場で働く場合の相場なんでしょうか? 誰か詳しい方、教えてくれませんか?

 

松井政就くんの予想も収録

 阪神大賞典は、これを当てても外れても、虚しさしか残らない気がしていますので予想はスプリングSです。

 みんなアジアエクスプレスが強いとか、皐月に行くのかとかNHKマイルに向かうのかと、夢のあることを話していますが、このレースの過去5年の結果を見てください。

2009年 サンデーレーシング

2010年 社台RH

2011年 サンデーレーシング

2012年 社台RH

2013年 吉田照哉

 

 これはスプリングS1着馬の馬主です。全て社台関係者です。

 つまりこのレースは社台のためのレースだとわかります。馬は毎年変わっても馬主の勢力図は変わらないということがここからもわかります。というわけで、今年も社台系のロサギガンティアが来ることでしょう。

 馬券は、アジアエクスプレス・ロサギガンティア2頭軸3連複総流しです。

 

阪神大賞典&スプリングS回顧

 さっそくですが、競馬ってバカみたいに簡単ですね。

 ガハハ、阪神大賞典、馬単1点で当ててしまいました。こうなると、これからは本当に競馬予想をしようかと思うわけですが、絶対にやりません。やってはいけません。松井ちゃんのように、スプリングSを「社台の法則」で当てるほうが美しいのです。川端さん、予想、利口すぎます。もう少しおばかになったほうがいいと思いますが、どうでしょうか?

 

松井くんの回顧

 松井です。今日の感想です。

======

 くどいようですが、スプリングSは社台のためのレースなのです。何も考えず、社台の馬を買えば当たったはずです。これはもう何年も続けてしつこく言っているのですが、今年も3番人気だったということは、ぼくの予想など誰も読んでいないということでしょう。

 でもこれは喜ばしいことなのです。

 世の中ではみんな自分の意見を聞いてくれないと嘆いています。女性は、外では友達が自分の話を聞いてくれないと嘆き、家では夫が自分の話を聞いてくれないと嘆いています。でも、自分の話を聞いてくれないということは実は喜ばしいことなのです。なぜなら、好き勝手なことを言っても責任も取らなくてよいからです。

  さて来週は、イギリス人リチャード君の出る高松宮記念です。果たしてリチャード君は今どうしているのか。香港に引っ越したまではいいのですが、隣の部屋の中国人の詐欺に遭い、ほうほうのていでイギリスに逃げ帰ったというところまでは聞いています。

  というわけで、高松宮記念は、リチャード君の隣の馬に要注意ということを、今のうちから申し上げておきたいと思います。

では。

 
G1予想[119]フェブラリーS(2014年2月23日) PDF 印刷
2014年 2月 20日(木曜日) 01:15

ベストウォーリア、ソロルの1点勝負

 

 先週のジェンティルドンナの惨敗は哀しいものがあった。女王はずっと女王でいてほしかった。福永騎手もショックを隠せなかった。

 さて、フェブラリー Sでも、ショックはあるのだろうか?

 あるとしたら、ベルシャーザール、ホッコータルマエ、ワンダーアキュート、ニホンピロアワーズの4頭がまとめて負けたときだろう。今回はソチオリンピックの最終日と重なったので、これ以上、ショックは起こってほしくない。順当な結果で終わり、ドバイミーティングにつないでほしい。

 とはいえ、馬券のほうはショック馬券以外には興味はない。当然、この4頭などどうでもよく、買うのは4歳馬ベストウォーリアだ。このレースには前回1着馬が6頭出ており、ベストウォーリアはその1頭だが、前哨戦の中でもっとも格下のすばるSの勝ち馬である。相手も4歳馬で前回1着馬のソロル。この馬も格下のボルックスSの勝ち馬である。

 というわけで、格下の前哨戦を勝った4歳馬同士の馬連1点勝負。これが今回のフェブラリーSの馬券だ。

 フェブラリーステークスだから、2月で2枠勝負も考えた。また、オリンピック閉幕日なので、金メダル関連馬、羽生弓弦関連馬など考えてみたが、今回はバカバカしいと思って止めた。

 松井ちゃん書いているように、オリンピックも競馬も強い馬(人間)が勝つわけではない。今回のオリンピックでは、ジャンプ失敗、転倒を何度見ただろうか?

 

■以下は、松井政就氏の予想:2月19日の彼からのメール 

 

   松井です。

 週末が忙しいため、フェブラリーSの予想は今のうちに送っておきます。

 =====================================

 ダート交流G1無敵のホッコータルマエ、武豊で悲願を狙うワンダーアキュート、左回りでも圧巻の走りのニホンピロアワーズ、そしてジャパンカップダート覇者のベルシャザールと、有力馬がひしめきあうフェブラリーS。

 新聞各紙はその強みと弱みについて毎日報じていますが、上の4頭はどれも強さは似たようなもので、どの記事を読んでも、書いている本人が自分がいったい何を言っているかわからないような記事ばかりです。

 つまり、みんなどれが強いのか、本当はわからないのです。なのに理屈をこね回し、「どれが強いか」と言おうとしていること自体が間違いなのです。

 競馬はどれが強いかは関係ありません。どれが1着するかです。ダイユウサクを見てください。イングランディーレを見てください。ヘヴンリーロマンスを見てください。その馬が一番強くなかったことは明らかです。しかし「勝った馬が結果的に一番強かったのだ」という、まるで旧日本軍人のようなことを言うものですから、みんな勘違いしてしまうのです。そうではなく、「一番強いわけではないがレースでは勝った」とか「この馬が勝ったけど一番強いとはいえない」というのが正しいのであって、レースで1着することと馬の実力が上かどうかを混同するから、ややこしい話になるのです。

 つまり、事前にどの馬が強いかを議論することは時間の無駄で、他にもうやることが全くない暇人がやることなのです。

 というわけで、今回のフェブラリーSは、どの馬が勝つかを決める決定的なデータを元に買うことにします。

 その決定的データとは、今年が「冬期五輪」だということです。
 ジャパンカップダートの優勝馬は過去に何度もフェブラリーSに出ていますが、「直行」で勝てたのは過去10年でたった3回しかありません。そのうち2回が、何と「冬期五輪の年」なのです。

 というわけで、今年はジャパンカップダート優勝馬ベルシャザールが勝つ年です。もし勝てなかったとすれば、今回のソチが「五輪」ではなく「四輪」だったせいでしょう。開会式を見た人なら意味がわかるはずです。

 では行ってきます! 

 

■フェブラリーS、レース後の回顧(2月24日、kinkinTV用コメント)

 

  いつか田辺騎手は「やる」とは思っていたましたが、ここでやるとは?

 なんと単勝272.1倍で、しんがりの16番人気。しかも2分の1の抽選をクリア。さらにさらに、ドクターコパの馬。風水でもこの馬券は買えないでしょう。

 ただ、あの粘りを見ると、これが本当に大波乱なのか?と思うんですが、どうでしょうか? 本当は強いことを、周りも競馬記者も知らなかっただけではないのでしょうか?

 だから、「大波乱」ですまして、自分の目がおかしかった、取材が足りなかったと反省しないのです。これが、競馬マスコミですから、そういうのをいくら読んでも馬券は当たらないのです。

 そこでボクの反省ですが、今回予想をしたのは水曜日。この時点で、コパノリッキーくんが出走してくるかどうかわからなかったので、視野にも入っていませんでした。しかも、レース直前になっても、リッキーくんがいることさえ気づきませんでした。

 いちおう4歳馬同士の馬連1点しか買っていないので被害は少ないのですが、この馬が前走9着と、全出走馬のなかで前走最低着順、さらに隣のダノンカモンくんも同じく前走9着に気づくべきでした。

 この符号に気がつき、7枠総流しをした人間がいるのです。

 さらに、ダノンカモンは自分が来ないときは「隣を連れてくる(カモンする)」と信じている人間がいて、今回は、なんと両隣の2頭の1着、2着(ホッコータルマエ)ですから、この人間はいま消息が知れません。

 まあ、こういう人間たちはボクと同じで、1年1に回しか馬券は当たらないので、今後も無視していいでしょう。

 では、みなさんの健闘を、今週もお祈りします。

 

 
G1予想[118]番外:2014年1月の重賞予想まとめ PDF 印刷

 Kinkinテレビの番組『スマート競馬』に送った予想と回顧を、以下に採録。

■2014年競馬抱負

 年末、サンタバーバラで財布をなくし、茫然自失。すぐに、国際電話をしまくり、クレジットカードと銀行カードを無効に。現金は200ドルと5000円ほどの被害でしたが、財布は娘が最初のボーナスで買ってくれたものなので、その夜はショック死。

 よって、今年の抱負は、まず、この財布と同じもの(ボッテガ・ヴェネタ)を買うここと。ともかく、金杯は当てるしかないのです。

  財布をなくした後、飲んだくれています。みなさんのヒンシュクを買うために、写真を送ります。サンタバーバラカントリーのワイナリーには馬もいて、ワインはめちゃくちゃおいしい。夕暮れの景色は、マリブのズーマビーチのサンセット。ここからちょっと先にトム•クルーズの家があります。

 

■中山金杯(2014年1月5日)予想

 財布をなくしたので、当然、本命はユニバーサルバンク。宇宙銀行から総流しで、なくした財産を取り戻す。カネがなくなったので、ゼロスも魅力。主力はユニバーサルバンクとゼロスの馬連。

■中山金杯回顧(松井政就)

  松井です。

 山田さん、すみません。金杯(京都のほう)を当ててしまいました。でも、単に出目だけで予想したものなので影響は小さいです。

 金杯で1枠が出たのは吉兆です。食べ残しを使いまわした吉兆のことではありません。幸運の兆しの意味の吉兆です。

 ぼくの研究によれば、金杯で1枠が出たからには、シンザン記念は1枠か2枠がかなりの確率で出ることになりそうです。先に書いてしまうと週末に書くことがなくなりますが、シンザン記念はもう当たったも同然です。みんな、あまり深くかんがえず、ぜひ乗ってみてください。

 

■中山金杯(2014年1月5日)回顧

 オーシャンブルーが勝ったんですね。いま、起きて知りました。

 昨夜、家に帰り着いたのは午前2時。シカゴからの全日空で帰ったのですが、雪で出発が大幅遅れ。成田に着いたのは11時過ぎで、すでに空港は全便が到着を終えており、がらんとした状態。結局、全日空がチャーターしてくれたバスで横浜方面の乗客はとともに帰宅。即寝ました。

 アメリカ中西部から北東部は大寒波で、大変な新年でした。

 財布とカードがないので、お金なし。

 これから、うちにあるわずかな現金でなんか食料を買いに出かけ、その後、役所や銀行に紛失届け&再発行手続きに行きます。というわけで、ユニバーサルバンクは惨敗のようで、今年も銀行やお金とは縁がないようです。

 金杯を当てると、新年から気がゆるむのでろくなことはありませんよ。

 

■シンザン記念(2014年1月12日)予想

 今朝の日刊スポーツでは、キンキンとみどりさんの写真、キンケロシアター、

 稽古場ビルの写真も載っていますね。被害額54万円とか。で、この泥棒君におすすめしますが、54万円をミッキーアイルの単勝に全額入れることをオススメします。逃げ切り間違いなしです。

 アイルが逃げ切り、追走したウインフルブームがそのまま流れ込む。そこにモーリスが差してくる。たったこれだけのレースです。いまから、そんなVTRが目に浮かびます。こんな簡単なレースは年間をとおしても滅多にありません。「もってけ、泥棒!」です。

 というわけで、ボクが買うのは、地方馬2頭の馬連1点。ニシケンモノノフとカクシアジ、福永と岩田が乗っても、どちらかが最低人気になるでしょう。

 

■シンザン記念(2014年1月12日)回顧

 やはりミッキーくんが逃げ切りましたね。こんな超簡単な鉄板レース、年に何回もありません。

 これを勝負できないなら、馬券を当てるために買うのは止めたほうがいいでしょう。ボクの場合、十年以上前に止めました。

 なぜなら、当てるために馬券を買って本当に当たるのは年に数回しかないからです。ならば、はじめから当たらない馬券を買ったほうがいいのです。この理屈がわかってくると、競馬人生は佳境に入ります。というわけで、来週に続きます。

 

■京成杯(2014年1月19日)予想

 東京都知事選が最悪の展開になってきた。なぜなら、立候補者がすべてジジイである。細川護熙元首相は76歳。後期高齢者だ。そして、細川氏を押す小泉純一郎元首相は72歳。2020年の東京五輪のとき、はたして2人は健在なのだろうか? 舛添要一氏も65歳だから、オリンピックのときは70歳を超えている。ドクター中松にいたっては82歳である。

  脱原発だろうとなかろうと、政策なんてどうでもいい。ともかく、若い人がやってほしい。これでは、東京は完全なジジイタウンだ。オリンピックどころではない。絶望だ!

 さて、京成杯はうって変わって、明け3歳の若駒のレース。ジジイはいない。エアアンセムが人気だが、そこまで信用できるのだろうか? いずれにしても人気は、前走1着馬。ここは5頭が出走している。エアアンセムはその1頭。

 で、前走2着馬というと、これが3頭しかいない。ヴォルシェーブ、ディアデルレイ、ホルボッシュの3頭。

 というわけで、この3頭の馬連3点勝負に決めた。じつに簡単なレースですね。

  

■日経新春杯(2014年1月19日)予想

 じつは、年末、なくした財布が返ってくることになりました。なんと、先日、こんなメールが来たのです。

 Mr. Jun Yamada

 I am the owner of The Danish Mill Bakery in Solvang, Calif. We just back from our Christmas vacation and one of our waitress  told me she found your wallet on the floor when she was clean up. If you could get me a short description of you wallet and your address I will be more then happy to mail it back to you.

 Torben Petersen このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にして下さい

 メールの主は、ボクが12月29日の夕方、立ちよったソルバングという街にあるベーカリー&カフェのオーナー。ここでお茶を飲んだとき、落としたというわけでした。それをウエイトレスが見つけて取っておいてくれたのです。やったぜ! やはり、アメリカ人は信用できる。

 その後、このオーナーのピーターセンさんとメールのやり取りをして、来週、ついに財布が中身ごと戻ってくることになりました。航空便で届きます。 

 というわけで、ここは当然、アドマイヤフライトから総流し。財布が飛行機に乗って(フライト)で戻ってくるのですから、買うしかありません。

 

■京成杯&日経新春杯(2014年1月19日)回顧

 京成杯はプレイアンドリアル、日経新春杯はサトノノブレスが優勝。で、結果はというと、京成杯はカスリもせず、日経新春杯は2着のアドマイヤフライトから総流しをしたので的中でした。しかし、いわゆるトリガミです。

 トリガミというのは、投資額が回収額を下回る。つまり、結局ソンをしたということで、じつは、もっともやってはいけないことです。これなら、カスリもしないほうがいいのです。よく、「それでも当たったのだから」と言うかたがいますが、こういう考え方がもっとも危険ですね。なぜなら、トリガミはじつは全然ツイていないということだからです。

 みなさん、今年はトリガミだけはしないように気をつけましょう。そんなら、外れたほうが気持ちがいい。こういう境地に早く到達してください。

 ところで、トリガミとなまったく関係ない「タモガミ」氏が、ラジオNIKKEIのニュース番組「マーケットプレス」で、なんと8割以上の票を集め、断トツの1番人気になっています。いったい、これはなんなのか? 誰か教えてほしい。

 

■AJCC杯&東海S(2014年1月26日)予想

 ここのところ、なんかずっと気が晴れない。朝日新聞(23日付け)で都知事選の候補者全員の会見要旨を読んだが、どの候補も結局、オリンピックを目指してこの国をこうしたいと言っているだけで、わかりきったことばかり言っている。面白くもなんともない。誰がなってもジジイだから、将来は明るくない。

 そんななか、たった一人の若者、家入一真候補(35)だけは違った。

「もともとぼくは引きこもりで、スポーツがダメ。ぼくらみたいなスポーツがダメな奴らはリーダーになれない。だから、同じタイミングで“ウラ(裏)リンピック”やりたい」

 なんなんだ、この発言は。まるで次元が違う。彼はともかく、東京にいっぱいシェアハウスをつくりたいようだ。とはいえ、彼が当選するなんてことは天地がひっくり返ってもありえない。

 というわけで、今週の競馬も同じ。なにを買っていいかわからない。

 まあ、アメリカンジョッキークラブカップということで、アメリカンアンバサダ(駐日米国大使)のケネディ女史の発言でも頼りにしようかと思う。

 この人、お嬢様でまだ56歳というのに、肌はしわだらけなのが、すごく気になる。暮れは京都旅行、お正月は北海道のニセコでスキー三昧と日本を満喫中だが、イルカ大好きということが今回わかった。和歌山県太地町の「イルカの追い込み漁に反対します」とツイッターでやって、議論爆発だ。

 と長くなったが、追い込みが利かない中山で、追い込んでくるのはヴェルデグリーンである。有馬記念はオルフェーヴルと一緒にまくり気味に上がっていって、10着負け。今回も同じように3コーナーからまくり気味にいって、直線追い込むだろう。

「イルカの追い込み漁」には反対だが、「ヴェルデグリーンの追い込み」には賛成だ。で、ヴェルデグリーンから馬連総流し。

 東海ステークスは、太地町にちなんで、「太」がつく太宰が乗るナムラタイタンと、当然イルカは「浜」に引き上げるのだから、「浜」がつく浜中が乗るグレーププランデーの1点勝負。なんか、こじつけすぎかもしれない。

 田中マー君のヤンキース入り「7年間総額161億円」も気になる。ここからいくと、両レースとも枠連1-6、1-7、6-7の3点となる。まあ、これも押さえておこう。

 

■AJCC杯&東海S(2014年1月26日)回顧

 2レースとも的中です。まず、田中マー君馬券「7年間総額161億円」で、枠連1-6、1-7、6-7の3点を買ったら、東海Sは6-7 630円が来ました。

 AJCC杯の枠連は外れましたが、馬連の2-10、14,960円は的中です。なにしろ、ヴェルデグリーンから総流しです。「3コーナーからまくり気味にいって、直線追い込むだろう」と書いたはずですが、まさかその通りになって万馬券なんですから、笑うしかありませんね。

 これは、イルカ馬券(どこが?)。まあ、「イルカ追い込み漁」がなければ買わないわけですから、馬券を当てるのは、競馬にいくら詳しくなってもまったく意味がないということを、これでわかってもらえますか?

 このあとは、都知事選とソチ五輪ですが、こうなってくると、もうイベント馬券はやめです。といっても、高梨沙羅ちゃんだけは、絶叫応援をするので、サラ馬券だけは買うかもしれません。

 
G1予想[117]第有馬記念(2013年12月22日) PDF 印刷
2013年 12月 17日(火曜日) 00:10

クリスマス前の有馬記念だから
クリスマスカラー「グリーン」で勝負

 

 今年の有馬記念は、オルフェーヴルの引退レース。そのせいか、有力馬はことごとこく回避し、最後まで残っていたキズナも出走を取りやめて放牧に行ってしまった。残ったG1馬は、前走のジャパンカップで15着惨敗のゴールドシップ、エイシンフラッシュ、それにトーセンジョーダンだけ。

 これでは、「どうか有終の美を飾ってください」と言っているのと同じだ。

 しかも、オルフェーヴルの池江寿厩舎は、オルフェーヴルを含めて5頭出しだ。トーセンジョーダン、トゥザグローリー、ダノンバラード、ラブリーデイが、オルフェーヴルを負かしにいくだろうか? いくとしたら、外国人騎手ルメールが乗るトゥザグローリーだけだろう。

 

 というわけで、今年は黙って見ているのがいちばん。終わったら、勝ったオルフェーヴルに、「お疲れさん」と労をねぎらって言い、静かに1年間の競馬の幕を閉じるべきだ。

「終わりよければすべてよし」「1年の総決算」などという言葉に騙されて、ふだんより馬券を買い過ぎてしまうのは、競馬サークルの思うつぼだ。

 と言いつつ、気にかかることがある。

 それは、有馬記念史上、最大の番狂わせ、大穴を出したダイユウサクが、先日死んだことだ。ダイユウサクが勝ったあの年は、大変動の年だった。

 バブルが崩壊し、湾岸戦争が勃発し、雲仙普賢岳が噴火して火砕流で犠牲者が出た。証券金融不祥事が続発し、南アではアパルトヘイトが撤廃され、ソ連はついに崩壊した。そうして迎えた年の瀬だった。

 

 じつは、この年の夏、うちの娘は初めてハワイのサマースクールに行き、ハワイがすっかり気にいって、暮れも家族で行こうとになった。年末年始のハワイは、航空券やコンドの予約がなかなか取れない。それで、早めに行くことにしたら、出発が12月21日の土曜日になった。

 有馬記念は翌日である。当然、自分では馬券を買えない。それで、仕事仲間であり競馬仲間である川端光明氏に、馬券を頼むことになった。

「なにを買っていおけばいいの?」

「1−2(枠)の1点」

「1点だけ?」

「どう見てもメジロマックインーンは鉄板で、相手はナイスネイチャしかないでしょう」

「そうだろうね」

 ということで、私は川端氏に相当な勝負額を渡して、ハワイに行った。

 

 結果を知ったのは、翌日のハワイの日本語新聞「日刊サン」。当時はネットなんてないし、日系テレビのニュースも見逃していた。無料スタンドで新聞を取り、「有馬で大穴!ダイユウサクが勝利」の見出しに、超確信1点勝負がはずれたことを知り、目眩がした。新聞はくしゃくしゃにして、カピオラニビーチの入り口のゴミ箱に投げ捨てた。

 武豊のメジロマックインーンは、あの年、天皇賞秋を降着、ジャパンカップは4着に終わっていたが、メンバーから見れば間違いなく勝てる。ナイスネイチャは4歳馬(現3歳)だが、菊花賞4着の後、直前の鳴尾記念で古馬を一蹴していた。ほかは、ヤマニングローバル、プレクラスニー、カリブソング、メジロライアンなどが有力視されたが、相手はナイスネイチャしかいないと思っていた。

 

 ダイユウサクは直前のオープン、それもマイルを勝っただけだったから、15頭立ての14番人気。それが、内らち沿いをするすると抜け、脅威の末脚でマックイーンを差し切った。単勝は137.9倍もついた。

 ハワイに向かう飛行機のなかで、競馬新聞を何度も読み返したので、いまでも枠順、馬番まで覚えている。1枠1番がメジロマックイーン(武豊)、2枠5番がナイスネイチャ(松永昌)、ダイユウサク(熊沢)は5枠8番だった。2枠3番にヤマニングローバル(河内)、4枠6番にプレクラスニー(江田)、カリブソング(柴田政)とメジロライアン(横山典)は14番、15番でともに8枠に入っていた。

 

 私の馬券の買い方が変わったのは、たぶん、この有馬記念のあとからだと思う。それまでは、検討に検討を重ね、確信が持てる馬券を買っていた。オッズがどうであろうと、人気があろうとなかろうと、自分なりに予想して納得がいく馬券を買っていた。

 しかし、そういうことがだんだんバカバカしくなっていった。そうして、いまのような買い方になったのは、1995年の阪神大震災以後だ。あの年の有馬記念をマヤノトップガンが勝って以後、私は競馬をデータに基づいて予想するのをやめた。

 

 今年の有馬記念もあの1991年の有馬記念と同じように、オルフェーヴルが断然の人気になる。メジロマックイーンの単勝1.7倍を上回るのは間違いないだろう。どう考えても、メジロマックイーンより固い本命馬だ。

 しかし、当然だが、オルフェ−ヴルは1ミリも買わない。オルフェ−ヴルを買って、それで有馬記念の馬券を取って、「終わりよければすべてよし」と1年を締めくくれるだろうか? それなら、外れ馬券を買ったほうが、よほど意義がある。

 

 買うのはヴェルデグリーン。クリスマス前の有馬記念なので、クリスマスカラーのグリーンに的を絞る。ヴェルデもイタリア語でグリーンだから、この馬はグリーングリーンだ。

 クリスマスカラーと言えば、白と赤も必要。そこで、ヴェルデグリーンが入った枠(6枠=緑に入るのが最高)から、1枠(白)、3枠(赤)を厚目の、枠連総流し。

 続いてヴェルデグリーンから馬連総流し。厚目はカラー馬券で、ムーア騎手が乗るゴールドシップが最有力。グリーン—ゴールドの組み合わせだ。続いて、外国人騎手が乗るデムーロのエイシンフラッシュ、ルメールのトゥザグローリー。この2頭がもっとも恐い。

 

 さて、ダイユウサクが勝った有馬記念は12月22日だった。クリスマス前、こんなに早い有馬記念は珍しかった。今年も有馬記念は12月22日である。

  

《朝日杯回顧》キンキンテレビ「スマート競馬」コメント

 うーん、ベルカントはやはり撃沈しましたね。勝ったアジアエキスプレスですが、これは強い。この世代の最強馬の出現です。じつは、この馬を買おうかと思ったのですが、ボクの場合、買うとなると相手は当然テイエムキュウコーになる。エキスプレスならキュウコーに決まっているからです。しかし、キュウコーはなんとビリ16着。ホント、競馬はうまくできています。

 というわけで、オルフェーヴルが来ない、絶叫の有馬まであと1週間です。

 
G1予想[116]第65回朝日杯フューチュリティS(2013年12月15日) PDF 印刷
2013年 12月 12日(木曜日) 13:25
ベルカントから馬連、馬単、総流し

 

 今年は圧倒的に牝馬が強いので、このメンバーは完全に「二流男子」の集まり。しかも、抜けた馬もいない。2歳牡馬の「暮れのオープン特別」といった感じで、これがG1とは言い難い。

 だから、なにが勝ってもいいし、なにを買ってもいい。

 それなのに、またも人気はつくられている。地方から参戦で東スポ杯2着のプレイアンドリアル、デイリー杯2着のアトムが有力だと、どのメディアも同じような記事を載せている。そんなかで、紅一点、ベルカントも人気になっている。前走のファンタジーSは逃げて楽勝しているうえ、武豊がただ一つ勝っていないG1をこの馬で勝つのではないかと、話題性も十分だ。

 私の場合、こういうケースでは、ふつう、このような馬は買わない。これまで、武豊もほとんど買ってこなかったのだから、真っ先に外す。しかし、今回は買う。その理由は、調教師が角田晃一だからだ。

  

 角田は、武豊より1歳年下で、今年43歳。もう43歳かと、感慨深いものがある。彼がデビューしたのは平成元年。バブル経済のピークの年で、その年43勝した角田はいきなり最多勝利新人騎手になった。天才だと思った。

 以来、私は彼を買い続けた。同期の田中勝春も買い続けた。この2人は、競馬関係者に言わせると「生意気で言うことを聞かない」と、評判だったからだ。

 角田は田中勝春と違って、競馬とはなんの縁もない鳥取県の出身。競馬サークルに知人などいなかった。そんな環境から、自ら騎手になり、先輩の武豊に一泡ふかすレースを繰り返した。

 

 角田は人気薄の馬をよく持ってきては、穴をあけた。もちろん、シスタートウショウ、ノースフライト、フジキセキ、ジャングルポケットなどの名馬でG1を勝った。武豊は後輩の角田を評して、「いつも気がついたら後ろに角田がいる」と言ったことがある。

 ベルカントと武豊は、角田に調教師として初めて重賞制覇をもたらした。この朝日杯を勝てば、角田は晴れてG1調教師になる。現役時代を思うと、こんなコンビが誕生するとは想像もつかなかった。

 ベルカントから馬連、馬単、総流し。少なくともゴール前50メートルまでは先頭だろう。

 

《阪神ジュビナイル回顧》

 レッドリヴェールが勝って一番喜んだのは、五月みどりさんでは。レース前は、なぜか和田アキ子(ホウライアキコ)が話題になっていましたが、この馬は和田アキ子さんとはなんの関係もありません。しかし、レッドリヴェールは旧西川商事(東京サラブレットクラブ)の馬で、代表の西川哲氏(プロゴルファー)のパパは西川幸男氏(新栄プロ社長)、ママは五月みどりさんです。

 思うに、ハープスターとはツキの差ですね。やはり、いちばん強いのはハープスターで、上がり3Fは最速タイ33秒6。外に出せず、馬群のなかを突っ込んだ結果です。というわけで、競馬はいちばん強い馬が勝つわけではないのです。なのに、いちばん強いはどれ?と、予想するは、本当にもうやめましょう。そのうち、体をこわしますよ。

 香港ではロードカナロアが圧勝し引退。結局、今年はロードカナロアの年だった(年度代表馬になるから)ということになるでしょう。あとは、同じく引退するオルフェ―ヴルが来ない(?)有馬記念を待つだけです。今週の朝日杯は同世代女子に見放されたクズ男子レースで、競馬メディア的には盛り上がりませんが、じつは「見る価値十分」です。

 

 

 
G1予想[115]第65回阪神ジュベナイルフィリーズ(2013年12月8日) PDF 印刷
2013年 12月 06日(金曜日) 14:01

《JCダート回顧》

 

 以下、キンキンTVへのコメントです。

 

  やはり、ホッコータルマエは勝てませんでしたね。予想通りです。今回は当たらなくていいのです。当たらない馬券を買うことのほうが、当たる馬券(そんなもん、初めからわかるわけなし)を買うことより意義があるのです。何十年もやってくると、当たらないことでホッとし、感謝の気持ちさえ湧いてくるから、不思議です。

 たまには、夜空でも見上げてください。アイソン彗星は消えましたが、冬の星座オリオン座は凍てつく空に輝いています。馬鹿丸出しの5000万円領収書があんなちゃちいんですから、外れ馬券のほうがよっぽど美しいですよ。

 そういえば、日刊の山田準記者は、またやりました。競馬面の一面で、なんとエスポワールシチー本命。「引退戦、ラストランを飾る」というご祝儀予想を書いて、撃沈です。彼は、馬券をいかに外すか? その美学を知りません。

 ところで、有馬記念は「池江記念」になってしまうのでしょうか? 金鯱賞2着のラブリーデイ、4着のトゥザグローリー、10着のオーシャンブルーを出すと池江師は言ったそうです。とすると、オルフェーヴル、トーセンジョーダン、ダノンバラードにこの3頭を加えて計6頭。見ていられません。池江外しをするかないでしょう。オルフェーヴルが来ない有馬記念。なんか、いまから気持ちが落ち着きません。では、また。

 

《阪神ジュベナイルフィリーズ予想》

 

「秘密情報保護法」成立記念
ハープスターから馬体重が軽い順に5頭に流す

 

 今年の2歳女王決定戦は、例年とまったく違う。牡・牝混合の2歳重賞のうち、函館2歳S、新潟2歳S、札幌2歳S、小倉2歳S、デイリー杯2歳Sを勝った馬は、すべて牝馬なのだ。こんなことは、これまで1度もない。よって、ここは牝馬限定であっても、事実上の2歳最強馬決定戦だ。

 主役を担うのは、新潟2歳Sを異次元の末脚で制したハープスター。新潟2歳Sのレベルは高く、その後、2着のイスラボニータが東スポ杯2歳Sを、5着のマーブルカテドラルがアルテミスSを勝っている。これに続くのが、重賞2勝を含む3戦3勝のホウライアキコ。さらに、マーブルカテドラル、レッドリヴェールなどの重賞勝ち馬も有力だ。

 

 と、スポーツ紙に書いてあるような「当たり前」のことを書いてきたが、その同じ紙面に、今日は「秘密保護法案、今日にも強行成立」という大きな見出しが載っている。スポーツ紙でも大きく取り上げるほど、これは重大ニュースといことなのだろう。

 ともかく「民主主義の危機」と大騒ぎだ。多くの識者が「理解し難い」とコメントしている。

 で、私の考えを述べると、この社会ではどんな情報であろうと情報は公開されなければならない。そうでないと、民主主義はもとより、市場も成立しない。ギャンブルにおいてもそうである。

 市場では、常に情報がオープンにされていなければ、売買は成立しない。「情報の非対称」(ギャップ)があると、情報を持っているほうが一方的にトクするだけだからだ。これは、競馬においても同じだ。馬券を買うプレーヤーが、みな同じ情報の下に参加できなければ、馬券など誰も買わなくなる。

 一部の誰かが秘密情報を持っていて、それで勝ち馬がわかるとしたら、その情報が得られないプレーヤーはカモになるだけだ。

 

 現在のところ、馬券市場には「情報の非対称」はない。日本では競馬メディアが発達しているから、馬とそれにかかわる人間の情報は、ほとんどが公開されている。だから、プレ―ヤーは安心して馬券を買っている。

 一部に「極秘情報」をうたって、予想料を巻き上げる会社があるが、この世界に極秘情報はない。もし、あるなら、それを入手した人間は絶対に他人に教えない。

 というか、競馬において「極秘情報」なんてものは、初めからありえない。なぜなら、それが勝ち馬を教える情報だとしたら、そのレースは八百長が成立しているからだ。誰も未来はわからず、誰も勝ち馬がわかないから、競馬というギャンブルは成立している。

 というわけで、勝ち馬検討には、じつは情報などいらないのだ。 少なくとも、競馬の世界には「秘密保護法案」は必要ない。

 

 それなのに、今回もまたスポーツ紙をくまなく読んでしまった。なんと、「事前発表馬体重」までチェックしてしまったのだから、情けない。

 日本では、こんなことまで発表されるのだ。欧米の競馬では、馬体重が発表される例は少ない。まして、レース当日ではなく、事前に計った体重だ。このプラスマイナスで「太めですね」なんて解説が行われているのだから、日本は本当にすごい国だ。

 

 <馬名・馬体重・計量日・計量場所・前走馬体重>

 エクスペリエンス  387 12/4 美浦 386

 グランシェリー   496 12/5 栗東 492

 クリスマス     428 12/4 栗東 440

 スイートガーデン  486 12/5 美浦 494

 ダイヤモンドハイ  432 12/5 栗東 436

 トーセンシルエット 448 12/5 美浦 444

 ニホンピロアンバー 446 12/4 栗東 438

 ハープスター    486 12/5 栗東 474

 フォーエバーモア  460 12/4 美浦 458

 ホウライアキコ   448 12/5 栗東 444

 マーブルカテドラル 440 12/4 美浦 438

 マイネグラティア  428 12/4 美浦 420

 マジックタイム   457 12/5 美浦 458

 メイショウアサツユ 482 12/5 栗東 484

 モズハツコイ    456 12/4 栗東 454

 ヤマニンアリエッタ 496 12/5 栗東 494

 レーヴデトワール  456 12/5 栗東 456

 レッドリヴェール  416 12/5 栗東 426

 

 というわけで、やっと予想に入るが、やはりハープスターはすごい馬なんだろうとして、相手だけを決める。事前馬体重を見ると、486キロと前回より12キロ重いが、こんなことはどうでもいい。たぶん、すごさを見せつけて勝つだろう。

 そこで相手だが、当然、たった1頭の300キロ台の馬、エクスペリエンスが筆頭になる。つまり、馬体重が軽い順にハープスターから馬単で5頭に流してみる。というわけで、相手は以下の5頭だ。

  エクスペリエンス  387 

  レッドリヴェール  416 

  マイネグラティア  428 

  クリスマス     428

  ダイヤモンドハイ  432 

  

   牝馬はやはりスタイルがよくて、スリムなほうがいいですよね。

 
G1予想[114]第33回ジャパンカップダート(2013年12月1日) PDF 印刷
2013年 11月 28日(木曜日) 22:09
「特定秘密保護法」「マイナンバー法」を記念して、

ホッコータルマエから馬連2点で勝負

 

 先週の「ジャパンカップ」は、ジェンティルドンナの単勝と、馬単と馬連でジェンティルドンナ―デニムアンドルビーという史上初の牝馬ワンツー馬券を買ったので、完勝だった。こんなことは1年に1回しかない。

 そこで、現在もコメントを出している「キンキンTV」の「スマート競馬」に、次のようにメールでコメントを送った。

 

《ジャパンカップ回顧》

 日刊スポーツに山田準という記者がいる。私と同姓同名(私は順だが)なので気になる一人だ。彼はJC当時の朝刊の予想コラムでこう書いた。《ゴールドシップに自身の◎を打った。理由は2つ。「雰囲気」と「原点回帰」だ。今回は勝ちそうなムードがプンプンする》

 こうなると、もう死んだほうがいいだろう。彼は本当の競馬予想を知らない。

 それにしても、この史上最低、超スローで、1000万下の馬でも出せるタイムで勝つなんて、ジェンティルドンナはすごすぎる。しかし、有馬はスルーして来年はまたドバイというから、石坂調教師は頭がおかしいのではないか。

 2着デニムアンドルビーも有馬には出ない。3冠牝馬メイショウマンボも出ない。こうなると、オルフェーヴル、キズナの有馬記念になる。ところが、本当に恐いのは15着惨敗のゴールドシップだ。日刊スポーツ山田準記者はもう一度ゴールドに◎を打てるだろうか? 私は打つわけがないと思う。もし打ったなら、私は彼に対する見方を変える。いずれにせよ、有馬でゴールドは買いだろう。

 

■日本の競馬はお上がやる国営競馬

 

 というわけで、今回のJCは残念ながら的中してしまったので、「寂寥」を味わうことがなかった。そこで、今週は、なんとしても「寂寥」をタップリと味わいたい。というのは、本当にこの国はひどいことになってきたからだ。

 なんといってもひどいのは、26日の夜、「特定秘密保護法」(修正案)が衆院を通過したことだ。この法案は、メディアの活動を大きく妨げ、施行されれば、憲法が保障する国民の「知る権利」は著しく侵害される。

 一般競馬ファンは、そんなの政治の話、競馬とは関係ないと思っているかもしれないが、じつは、そうではない。日本の競馬は農林水産省が管理する「国営競馬」だから、公務員がやっているのと同じだ。つまり,競馬のことだって知らせたくないことは、秘密指定できるからだ。

 まさか、馬の情報が秘密指定されるなんてことはないが、競馬運営に関することは、ないとは言い切れない。

 

■私たちはみな12桁のナンバーになる

 

 そして、さらに恐ろしいのは、今年の5月に国会で成立した「マイナンバー法」だ。

「マイナンバー」制度というのは、国民一人ひとりに12桁の番号を割り当てて、氏名や住所、生年月日、所得、税金、年金などの個人情報を、その番号で一元管理するというものだ。かつて、これは国民背番号制度と言われていた。 

 この制度の導入によって、国は「納税、年金、医療などの手続きが簡素化される」と喧伝した。つまり、国民生活がより便利になるというわけだ。しかし、それと引き換えに、私たちが失うものは計り知れない。

 マイナンバー制度は2016年1月からスタートするが、そうなると、私たちはみな、番号になってしまう。ただの番号だ。馬だって、レースごとに枠番、馬番が変わるのに、マイナンバーでは一度決まった番号が一生続く。

 そして、この番号で、すべての情報が統合される。となると、たとえば、私がどのレースでどんな馬券をいくら買ったか、などということも、ネット投票していれば、国家に知られてしまうのだ。さらに、住民税や社会保険料を滞納しているのに、馬券を買っているなんてことも簡単にわかってしまうだろう。

 そんなことはありえないが、馬券で何百万円も儲けたら、すぐにその所得に課税される。なぜなら、銀行口座に記録が残っているので、税務署はそれを見ることが可能だからだ。

 

■すでにあなたは税務署に管理されている

 

 すでに国税庁はKSK(国税総合管理)というシステムを導入している。このシステムには、日本中の会社や個人の資産・所得に関する情報が蓄積されている。確定申告をしたことがある人なら、すでに納税者番号を持っていると思うが、現時点でも、この番号で私たちは管理されているのだ。 

 しかも、いまは半分以上の人間が「eタックス」といって、ネット申告している。これらは、すべてKSKに蓄積され、番号さえ打ち込めば、私たちのおカネに関することは税務署にすべて筒抜けになっているのだ。

 実際、税務署員に聞いてみると、彼らは目星をつけた納税者は、まずKSKによって調べている。

 このKSKには毎年提出される申告データばかりか、調査官が実際に見聞きしたこと、調査したことまで蓄積されている。

 これに、マイナンバー制度が加わるのだから、この先、なにが起こるかは簡単に想像がつくと思う。

 

■ギャンブルは「愚か者の税金」

 

 ところで、競馬はなんのために行なわれているか?と、考えたことがあるだろうか? 日本のような国営競馬では、その目的は徴税のためである。国民のおカネを合法的に巻き上げるためのシステムなのだ。

 これは、宝くじも同じで、こちらは、なんと購入代金の5割を税金で持っていかれる。そのため、宝くじは「愚か者の税金」と言われている。競馬はまだましだが、それでも25%が馬券購入した瞬間に引かれている。これは、投資の世界では期待値が75%ということだから、まともな投資家なら誰もやらない。

 なぜなら、もしこれが投資信託のような金融商品なら、買った瞬間に手数料25%を取られているのと同じだからだ。 

 結局、馬券も「愚か者の税金」であることには変わりない。

 しかも、今回のマイナンバー法と特定秘密保護法により、さらに私たちは「愚か者」扱いされるのだ。

 

■テルマエロマエが馬券のキーに!

 

 というわけで、本当に嫌な時代がやってきたと、私は思っているのですが、みなさんはどうお考えですか? 来年はいよいよ、消費税もアップし、馬券代の工面すら大変になります。いまから私は悩んでいます。

 まあ、どんな時代になろうと馬券を買うのが競馬ファンでしょうが、今後は、こうしたことも少しは考えてみませんか? 馬券を当てることが「愚か者」から脱出する道ではないのです。

 さてさて、ジャパンカップダートですが、今回は最終回。ホッコータルマエが1番人気確実。実績も問題ないので、ここからみんさん買うでしょう。したがって、今回こそ馬券を外して寂寥感を味わいので、私もここから買います。

 ところで、ホッコータルマエの名前の「タルマエ」を、今日までなぜか私は「テルマエ」と思い込んでいました。例の漫画の「テルマエロマエ」から取ったものだと思っていました。

 ホント、バカか? ちゃんと馬の表記を確認しろ! 

 で、確認したところ、タルマエは、なんと小樽市にある「樽前山」(タルマエヤマ)から取ったもの。テルマエとはなんにも関係ないというではありませんか?

 しかし、いまさら予想は変えられません。

 タルマエでなくテルマエと思い込んでいたので、相手は「テルマエロマエ」がローマ時代のお風呂ということでローマンレジェンド、続いてお風呂に入るときは下着を脱ぐのでパンツオンファイアの2点です。

 この2点を買って、初冬の寂寥感に浸りましょう。

 
G1予想[113]第33回ジャパンカップ(2013年11月24日) PDF 印刷
2013年 11月 19日(火曜日) 16:09
何事もなく静かに終わってほしい

 

「ジャパンカップ史上最低のメンツ」「これはメトロポリタンSか!」「これ、なんていうオープン特別?」などと、まったく盛り上がっていない国際G1がやってきた。女王ジェンティルドンナが勝ち、ゴールドシップ、エイシンフラッシュのG1馬2頭が続けば、秋の終わりの1日は静かに、「寂寥」(せきりょう)のなかに終わるだろう。

 今年はぜひ、そう願いたい。で、買うのはジェンティルドンナの単勝のみ。

 毎年、ジャパンカップの季節になると、24歳で夭折した詩人・立原道造を思い出す。立原道造の「のちのおもいに」によって、私は「寂寥」という言葉を初めて知った。高校生のころだ。

 寂寥とは、辞書では「気配がなく、寂しい感じがするさま。また、心が満たされず、寂しいさま」となっている。英語だと「loneliness」。秋から冬へ移る季節のなかで、ふと感じる寂しさは、まさにこれだ。

 競馬に負けて、ひとりでとぼとぼ帰る道。実際は人ごみのなかを歩いているというのに、まるでひとりぼっちのような寂寥感が襲ってくる。人生を虚しく感じる一瞬だ。

 競馬新聞ばかり読んでいないで、たまには、詩集を読んでみましょう。予想が確実に違ってきますよ。

 

 のちのおもひに (詩集『萱草に寄す』より)

 

 夢はいつもかへって行った 山の麓のさびしい村に

 水引草に風が立ち

 草ひばりのうたひやまない

 しづまりかへった午さがりの林道を

 

 うららかに青い空には陽がてり 火山は眠ってゐた

 ―そして私は

 見て来たものを 島々を 波を 日光月光を

 だれもきいてゐないと知りながら 語りつづけた…

 

 夢はそのさきには もうゆかない

 なにもかも 忘れ果てようとおもひ

 忘れつくしたことさへ 忘れてしまったときには

 

 夢は 真冬の追憶のうちに凍るであらう

 そして それは戸をあけて 寂寥のなかに

 星くづにてらされた道を過ぎ去るであらう

 
G1予想[112]第30回マイルチャンピオンシップ(2013年11月17日) PDF 印刷
2013年 11月 15日(金曜日) 04:40

前走2桁着順馬4頭の組み合わせ

 

 下馬評では大混戦だ。有力馬として、ダノンシャーク、クラレント、トーセンラー、コパノリチャード、ダイワマッジョーレ、グランプリボスなどがあがっているが、どれが勝っても多分「ふーん」と言った感じになりそうで、なにかぐぐっと来るものがない。

 それより、来週のジャパンカップがひどいことになっている。なんと、外国馬はたった3頭、それも2戦級しか来ない。もはや、これでは「国際G1」とは言えない。さんざん、凱旋門賞をローカルG1と馬鹿にしてきたが、そんなこと言っていられなくなった。

 日本は、競馬もガラパゴス化してしまったようだ。

 

 この状況を改善する方法はいくつかある。思い切って時期をずらしてしまう、G1競走を連発してカーニバル開催にする、海外の馬主優遇策を打ち出す、外国産馬の関税を撤廃する、賞金を奮発して世界最高賞金レースにするなどだ。

 ただし、海外の馬主が招待されても日本に馬を連れてこないのは、競馬だけのせいではない。彼ら富裕層は、競馬だけのために日本に来ない。ほかの楽しみとセットになってなければ、わざわざ極東まで来ない。

 つまり、東京はそれだけ魅力のない街になってしまったわけだ。

 

 プライベートジェット専用の空港がない。魅力的なハイエンドホテルがない。カジノがない。近郊に魅力的なリゾートがない。この時期、日本では国際的なイベントがほかにない。これなら、ロンドン、パリ、ニューヨーク、カリブ海リゾート、ドバイ、アブダビ、シンガポールなどにいたほうが、よっぽどましだと、彼らは思っているはずだからだ。

 さらに言えば、東京に優良な投資物件があれば、彼らは来るかもしれない。

 

 というわけで、いまや日本は完全な衰退国家になってしまった。そんな衰退国家の古都・京都で行なわれる、大混戦G1。こういうときは、いつもどおり、もっとも単純な買い方をする。

 カレンブラックヒル、サクラゴスペル、サンレイレーザー、ダノンヨーヨーの4頭の組み合わせ馬連6点で勝負。なぜか? 前走2桁着順馬はこの4頭しかいないからだ。もし、1点ならカレンブラックヒルとサンレイレーザーだ。どちらも、前走14着と惨敗している。
 
G1予想[111]第38回エリザベス女王杯(2013年11月10日) PDF 印刷
2013年 11月 04日(月曜日) 00:56
馬連3-9と、枠は3枠から総流し

 

■みんなが「勝つだろうと思う」馬を買うのは無意味

 

 今年のエリザベス女王杯は、メイショウマンボ、
ヴィルシーナ、ホエールキャプチャが人気になっている。人気馬というのは「強くて勝つだろうと思われる馬」だから、フツーに考えると、ここから買うしかない。ということは、じつは馬券を考えて買っても意味がないということになる。

 なぜなら、みんなが「勝つだろうと思う馬」は、あなたも「勝つだろうと思う馬」だからだ。では、穴馬はどうかというと、みんなが「穴を開けるだろうと思う馬」は、あなたも「穴を開けるだろうと思う馬」だからだ。 

 こうして、馬券は評論家や競馬記者、スポーツ紙などが伝える情報を頼りに買う限り、考えるだけ無駄になる。では、どうしたらいいのか?

 それは、すべての情報を無視するか、あるいはまったく違う考えに基づいて買うことだ。

 というわけで、エリザベス女王杯には、エリザベス女王杯でしかできない買い方がある。それは、馬連3-9の1点勝負だ。あるいは、3枠からの枠連総流しでもいい。じつは、私はこれを毎年やってきている。

 

■「八百長か?」と大波紋となったサンスポ記事

 

 では、なんでこんな馬券を買っているのか?

 話は、1992年のエ女王杯当時にさかのぼる。この週、サンケイスポーツ紙の1面で「田原2着以上なら坊主頭になる」という衝撃的な見出しの記事が載った。このとき、田原成貴騎手が乗っていた馬は、サンエイサンキューである。

 つまり、この見出しからは、田原騎手がサンエイサンキューを故意に負かせるとう「八百長」をするように読み取れるため、大騒ぎになった。

 ちなみに、この記事を書いたのは、水戸正晴記者である。

 では、なんでこんな記事が出たのか?

 それは田原が、サンエイサンキューの体調が思わしくないのを知って、「こんな状態なのになぜ出走させるのか?」と疑問を感じていたからだ。それをテレビ取材で素直に述べたところ、水戸記者が聞きつけて、また聞きで記事を書いたのだ。

 この記事はその後、大きな波紋を巻き起こし、田原のサンスポ取材拒否などを経て、サンスポの対応に嫌気がさして告発した片山良三記者の解雇事件などにつながった。

 

■デビューから3連闘、その後、クラシック候補に

 

 それでは、サンエイサンキューという馬はどんな馬だったのだろうか?


 1989年4月7日生まれの葦毛の牝馬。生涯成績 17戦5勝 、獲得賞金 2億5895万5000円。主な勝鞍は、1992年のクイーンカップ、札幌記念だが、同年のオークスは2着で、エ女王杯は5着である。

 あとは、ネット(Wikipediaなど)で、詳しく見てもらえばわかるが、これほど過酷に走らされた馬は、過去にいない。なにしろ走った17戦は、たった1年半の出来事である。つまり、1カ月に1度以上は走っていたのだ。

 1991年7月の札幌での新馬戦で、4番人気2着でデビューしたサンエイサンキューは、折り返しの新馬戦を連闘で挑んで勝ち上がった。ふつう、これで間をあけるが、サンエイサンキューは、なんと3連闘で札幌3歳ステークスに出走。さすがに13着と敗退した。

 デビューからいきなり3連闘。こんな馬はありえない。

 あとで、馬主が資金難に陥っていたということがわかり、「サンエイサンキューの馬主は人間のクズ」とまで言われるが、馬自身はそんなことは知る由もない。その後も、サンエイサンキューは、徹底的にレースを使われる。それで、なんと暮れの阪神3歳牝馬ステークスをニシノフラワーの2着して一躍クラシック候補になった。

 

■ 休みなく走らされてエリザベス女王杯に出走

 

 普通、クラシック候補になれば、大事に使われるが、サンエイサンキューの場合そうはならなかった。ほとんど、すべての出走可能なレース、トライアル、本番を走らされた。驚くのは、年明けの2月のクイーンカップで優勝した後、皐月賞トライアル弥生賞に出走し、その後、桜花賞に出たことだ。

 はっきり言って、このローテーションは、キチガイ沙汰だ。

 それでも弥生賞7着、桜花賞6着だから、まともならサンエイサンキューはG1馬になれただろう。その証拠に、こんなローテーションでも、オークスで2着している。

 G1で2着しようと、サンエイサンキューに休みはない。夏も走った。当時、私は、7月の札幌記念の出走登録馬の中に彼女の名前を見て、なんか切なくて胸が痛んだのを覚えている。ところが、サンエイサンキューは札幌記念を勝ち、さらに函館記念(8着)にも出た。

 こうして秋を迎えたわけだが、当時のエリザベス女王杯は、いまと違って牝馬3冠の最終レースだった。

 

■有馬記念の直線でついに力尽きて骨折

 

 サンエイサンキューは、10月初旬のサファイアステークスを、まず勝った。ふつう、これでエ女王杯に臨む。しかし、トライアルのローズステークス(2着)にも出た。これでは、疲労蓄積で、本番に出ても勝負になるかどうかわからない。

 オークスから鞍上を任されていた田原騎手は、このローテーションに不満であり、実際、サンエイサンキューが橈骨に痛みを感じているのを察知していた。

 しかし、サンスポの記事は、この田原の真意をねじ曲げてしまった。八百長という言葉が一人歩きし、田原はエ女王杯後に騎乗を降ろされた。ちなみに、それでもサンエイサンキューは5着している。勝ったのはタケノベルベット。

 サンエイサンキューの話はこれだけでは終わらない。なんと、こんな状態にもかかわらず、有馬記念に強硬出走する。当たり前というか、ここまでやれば、いくら根性娘とはいえ壊れる。中山競馬場最後の直線で、ついに脚が上がらなくなってしまった。

 有馬記念当日、私は中山競馬場にいた。そして、15番人気メジロパーマーが逃げ切り、茫然自失となるなか、サンエイサンキューの故障をうつろな目で見ていた。

 右とう側手根骨複骨折。フツーなら間違いなく予後不良だが、馬主は復帰に執念を燃やし、5回も手術を繰り返した。そして、6度目の手術後、サンエイサンキューは心臓マヒを起こして死んだ。

 

■馬も壊れたが、田原騎手も人間として壊れた

 

 以上が、サンエイサンキューの物語である。

 毎年、エリザベス女王杯になると、私はこの物語を思い出す。すでに、田原成貴の姿は競馬界にはない。サンエイサンキューも壊れたが、田原も人間として壊れてしまった。

 2001年に銃刀法と覚せい剤取締法違反容疑で最初に逮捕されると、その後、何度も薬物所持、傷害などで逮捕された。競馬界の内幕を描いたエッセイなども発表したが、今年5月、加古川刑務所を出所してからの消息は知れない。

 はたして、いつになったらエ女王杯で、3-9は来るのだろうか?

 

 
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